命中75%は当たる

主にxy・orasの育成論の【記録】を目的としています。サンムーンに向けて、温故知新の精神で。

サンムーン初期環境におけるメガルカリオをふわっと考察


サンムーン未購入勢のエアプ考察記事です。


(環境が固まってないシーズン1の発売直後の段階ではプレイしてようがしてまいがあまり変わらないとは思いますが)あらかじめご了承ください。
サンムーン初期環境におけるメガルカリオについて、いつものようにつらつらと語る予定です。
ですが、いつもと違って育成論のようなものはありません。




メガルカリオに関しては以前に第6世代の育成論まとめ記事を書かせていただきました。

メガルカリオは第7世代で初めて使うよ!って方は、そちらも合わせて読んでもらうとより理解がフカマルかと思います。


さて、サンムーンが発売し、新ポケモンが発表され既存のポケモン・技の調整が一通り明らかとなりました。

主に第6世代において【トップメタ】と呼ばれていたポケモンを中心に調整が入り、“強いポケモンや特性は弱く、弱いポケモンは強く”といった戦力の平均化を図る調整がなされました。
私見と致しましては、とても良い調整だったように思います。
ファイアローだけは著しく弱体化してしまいましたが、ゲンガーやガルーラ、スキンポケモンなどはまだまだ余裕で最前線に立てる程度の微調整であり、それぞれのポケモンのファンも納得のいくものだったのではないかと思います。(ゲンガーは下手したら呪われボディとメガ進化の仕様変更と新準伝説のせいで強くなった説までありますけど)

実質的なジュエルの復活と言われるZ技によって、一般ポケモンでも瞬間的にメガポケモンを越える火力を供給できるようになったことも、戦力や戦術の選択肢を増やすという意味で良かったと思います。ジュエルの仕様とは異なり、1T目は素打ち→2T目にZ技というような立ち回りで相手を牽制することも可能とあり、高度な読み合い(という名の運ゲー)が展開されることは必至でしょう。オボン貫通や再生ターンをずらす為に採用されることは容易に想像できますね。一部補助技にも有用な効果が付与されてるようなので、それによりパーティ構築の幅も(ガルモンだった第6世代より)広がるかと思います。


といった具合で日々リークされる新情報に世間は一喜一憂をしていましたが、そんな中、メガルカリオに関しては特に何もありませんでした。(寂しい)


メガ進化の仕様変更により、1ターン目からS112族として動けるようになったことは非常に大きな変更点ですが、個体としての調整は何もありませんでした。
新技も実用に耐えないものばかりの追加であり、個体としては本当に何も変わりませんでした。
教え技にもあまり期待できなさそうですね。


というわけでして、メガルカリオの“できること・できないこと”は第6世代と何も変わりません。
サンムーンではメガポケモンの追加もないため、環境内での役割や立場もあまり変わらないでしょう。
メガルカリオは第6世代の環境において、高速エース・積みサイクルエースの役割を担っていましたが、第7世代においても恐らく変わることはないと思います。というか技や種族値の関係からエース以外の役割は持たせられませんね。

つまりこの時点で考えられる型のパターンは第6世代と全く同様であり、物理か特殊の【3ウェポン+積み技】【3ウェポン+身代わり】【2ウェポン+身代わり+積み技】【特化フルアタ】【両刀フルアタ】です。そして努力値振りも、役割の観点からほぼAS・CSぶっぱになるでしょう。
対受けループ用メガルカリオの需要が高くなれば前記事で書いたようなメガルカリオも増えるとは思いますが、持ち時間制というシステムがどう転ぶかは受けルーパーではないので分かりません。即断即決しやすい受けループは強そうですし、高耐久の受けループ向きポケモンは増えましたけどね。

そして電磁波の弱体化の影響で積みエースやメガバシャーモが元気いっぱいになることを考えると、第6世代以上にサンムーンでは先制技の優先度が上がると推測されます。 (第4世代の頃からほぼ確定技みたいなもんでしたが)

と、基礎情報だけで考えるとメガルカリオの運用の仕方も育成論も、第6世代のものをベースにして良さそうに見えますね。



さて、ここまではトップ-ダウンチックに考察しましたが、ここからはいつも通りボトム-アップでサンムーンの初期環境におけるメガルカリオを考えたいと思います。


初期環境で考えなければならないのは、何よりもまず、サンムーンでの新ポケモンとの相性がどうかですね。

サンムーンで追加された強力なポケモンには、虫タイプやフェアリータイプ、ゴーストタイプが多く含まれます。
これにより格闘タイプの通りは比較的悪くなったと言え、格闘タイプとしてのメガルカリオは少々動きづらくなったと言っていいでしょう。
というか、第7世代のポケモンに対する物理格闘技の通りの悪さは異常ですね…。準伝説に多いフェアリーや虫に不利対面を作ってしまうことは致命的です。
さらに【トラップシェル】や【くちばしキャノン】などの物理殺しの技に【もふもふ】や【カーリーヘアー】の接触技抑制の特性も追加され、新情報だけに着目していると物理メガルカリオは論外なんじゃないかとすら思わされます。

というか、もう物理メガルカリオは「無し」ですね。

物理メガルカリオ信者の私ですが、多くのトレーナーがこぞって新ポケモンを使うことが容易に予想される環境初期に、物理メガルカリオをエースに添えるには不安が残ります
教え技が解禁されるまではメガルカリオの最強技【アイアンテール】を使えないことも無視できません。というかほとんどこのせいです。
虫・フェアリー・ゴーストを始めとした格闘技に耐性を持つタイプは全て鋼技を通すことができ、本来であれば不利な相手ではないのですが、教え技がないうちは物理での突破が困難になってしまいます。
ポケモンの数が落ち着き、アイアンテールが解禁されれば、また再び第6世代と似たような使用感で物理メガルカリオも活躍できるようになると思いますが、果たしてどうなるか…。

環境初期に無理矢理物理メガルカリオを使用するのであれば【インファイト/バレットパンチ/地震/ストーンエッジ】のように、無理矢理範囲を広げていくしかないのではないでしょうか。
刺さってない格闘技しかメインに添えられないのはかなり苦しいですね。

新規追加された準伝説ポケモンの【カプ系】や【UB系】に対しての強力な駒となるギルガルドは流行することが予想され、さらにギルガルドメガルカリオを見たら喜んで選出してくるので、それに対する有効打である【地震】の優先度は高いです。注目されているアローラガラガラに対する打点にもなりますね。選出機会の確保はエースにとっては非常に重要なファクターとなります。地震の代わりとして、メガハッサムや一部草ポケモン一部虫ポケモンへの打点となる【ブレイズキック】も第6世代より優先度は高くなったでしょうか。ギルガルドに低乱数2発となる上にキングシールドとの不利な択ゲーとなってしまいますが、アイアンテールがない初期環境であればサブウェポンとして十分に可能性のある技だと思います。
ストーンエッジ】は格闘と相性の良いサブウェポンであり、新規追加された強力な虫タイプ(グソクムシャ、オニシズグモ、クワガノン)によく刺さります。ルカリオが元々苦手なギャラドスペリッパー等の飛行やこれまた(新ポケモンに強く)流行が予想されるウルガモスに対する最高打点にもなります(と思ったらまだウルガモス使えないんですね)。チート技【くちばしキャノン】に対するブレイクスルーとなるのも良いですね。

「虫や飛行は【ステルスロック】でカバーするわ」
って感じのパーティを組むのであれば、当然身代わりや剣舞を仕込むのがセオリーです。
その場合はよく見慣れた技構成になると思いますが、結局メインウェポンであるインファイトの通りが良くなるわけではないので使い勝手が良いかはかなり疑問です。一応身代わりを採用することで、ドヒドイデを始めとした一部耐久特化ポケモンを詰ませることができるようになったり、ギルガルドに対して有利な択ゲーを仕掛けることができるようになったりします。
足りない範囲はマンムーなど、周囲のポケモンで補うしかなさそうです。


というわけで、サンムーン初期(というかアローラ地方)における物理メガルカリオはかなり厳しいものがありそうです
なまじ半減だろうがインファイトはかなりのパワーがあるため動かせることは動かせると思いますが、他のメガポケモンを差し置いて採用するほどの明確かつ強力な採用理由は見出せません。一応ステロ込みでフェローチェを縛れていることはストロングポイントになり得るでしょうか。しかし、高速物理格闘枠としてはそのフェローチェで足りているようにも思います。冷凍ビームで流行必至のメガボーマンダを牽制できることも大きいですね。一応地震+バレットパンチを採用したメガルカリオであれば、呪われボディ襷ゲンガーを安定処理でき、ギルガルドにも対応できるという強みもあります。
しかし、物理メガルカリオアイアンテールや冷凍パンチが解禁されてからが本番でしょう。
アイアンテールさえあれば、十二分な制圧範囲を確保することができますし、カプ系にもUB系にもかなり強気に投げられます。



では、特殊メガルカリオならどうでしょうか。

改めて言いますが、サンムーンで多く追加されたのは虫タイプやフェアリータイプ、ゴーストタイプです。

これらには格闘技は通らず、逆に優れた相性補完を誇る鋼技の通りは抜群です。
つまり特殊メガルカリオのメインウェポンである【ラスターカノン】が非常によく通るということです。

特に準伝説である【カプ系】や【UB系】に対しては無類の強さを誇り、【悪巧み(or瞑想)+ラスターカノン+真空波+気合玉】のテンプレ構成でそれらほとんどのポケモンにかなり有利に立ち回ることができます。これは非常に大きなセールスポイントになりそうですね。ちなみに上を取られているカプ・コケコからの10万ボルトのダメージは4振りメガルカリオに(恐らく)6.3%の超低乱数1発です。少し調整して確定耐えにしてみても良いかもしれません。フェローチェはステロ2回込みでようやくランク+2真空波が乱数圏内になるので少々厳しいでしょうか。(手計算なので計算ガバってたらごめんなさい)

アイアンテールの無い物理メガルカリオと異なり、ミミッキュシロデスナ等のゴーストにもメインウェポンで殴りに行くことができます。特にシロデスナは物理に厚いゴーストでありながら高速再生技を有する厄介なポケモンなので、命中安定の特殊一致技で攻められることは大きなメリットです。

サンムーン以前のポケモンに関しても周知の通り、非常に強力なエースとして働くことができます。
メガルカリオストッパーとして有名だったサンダーやボルトロスクレセリア、霊獣ランドロスなどといったポケモンのいない初期環境では、特殊メガルカリオを止められるポケモンがパーティに(ギルガルド以外)いないことも多いのではないでしょうか。そのため、トップメタの一角に食い込む……というのは希望的観測が過ぎるでしょうか?
いずれにせよ特殊メガルカリオは、サンムーン初期環境において、かなり積極的に選出することができそうです

第6世代では物理・特殊が概ねフィフティーフィフティーだったメガルカリオですが(もちろん流行り廃りはありましたが)、サンムーン初期においてはほとんどが特殊メガルカリオになるのではないでしょうか
強力な鋼技がない以上、物理を採用するメリットは薄いように思います。
しかし、アイアンテールさえあれば攻撃範囲は物理・特殊ともにほとんど変わらないので、教え技解禁後は再びフィフティーフィフティーに戻りそうですね。基礎命中100%の一致240技を扱える物理はやはり魅力的です。



(物理特殊問わず)メガルカリオを使う上で気掛かりなのは、初期環境のみならずバンク解禁後も流行しそうなメガボーマンダギルガルドメガバシャーモに弱いことですね。
よってこれらに強い電気準伝説ポケモン達やガブマンムー霊ランといった地面タイプ、カプ・レヒレスイクンマリルリといった高スペックな水タイプなどは積極的に採用したいところです。
ぶっちゃけバンク解禁後の環境なんて読めませんが、これらのポケモンメガルカリオと縦横の相性が良いので、そう間違いのない組み合わせでしょう。格闘・鋼を半減するポケモンの弱点をつけたり、ナチュラルにステロを組み込めたり、ナチュラルにサイクルを回すことができます。
メガルカリオ自身もなまじ制圧範囲が広いため(第7世代で特別範囲が狭まらなかったため)、あまり環境に強く左右されずにエースとして動くことができると思います。




第7世代の対戦環境は第6世代の要素に加え
①カプ系やUB系の火力オバケをどう攻略するか
②新規追加の高耐久ポケモン達をどう攻略するか
③いかにZ技に崩されない構築や立ち回りパターンを作るか
が課題となります。多分。恐らくきっと。


それらの点に関して、メガルカリオは物理特殊問わずカプ系やUB系に対して強く出ることができ、積み技+適応力補正により高耐久ポケモンをゴリ押すことができ、さらに高速域の素早さを持っているためZ技を打たれる前に殲滅する立ち回りが可能です。

相変わらずトップメタとなりそうな他のポケモンには弱いため常に2番手のポジションにはなりそうですが、そこさえ他のポケモンでカバーできれば、第7世代の環境に非常に刺さっているポケモンと言うことができると思います。

というか、要は、メガルカリオを使用する上での障害も注意点も対処法も第6世代と恐らくほとんど変わりません
第7世代の新規苦手ポケモンも、第6世代でルカリオスタンに組み込まれていたポケモン達で十分対処が可能なものばかりです。
改めて注意が必要なのはZ腹太鼓マリルリくらいでしょうか?相手の太鼓ターンに剣舞を合わせられれば神速で縛ることが可能ですが、メガルカリオ以外での処理ルートもしっかりと用意しておきたいです。
スイクンウォッシュロトムなどで見ることができない地面のシロデスナも気になりますが、脅威度はトリトドンとそう変わらないでしょう。交代際の悪巧みor剣舞でメガルカリオでも落とせますし、草結びで最高威力が出せる分、ボルトロスなどでも処理できます。




ということで環境初期におけるメガルカリオを考察するつもりが、ただ第7世代におけるメガルカリオについて自分の考えを整理するだけになってしまったような気もします。

まあ、メガルカリオは平常運転で大丈夫そう、という安心できる結論に至れたので良しとしましょう。(何)


第7世代サンムーンでは何のポケモンが流行るのか、誰が環境を支配するのか、今から楽しみですね。
メガガルーラとゲンガーの今後も気になりますし、天候パがどこまで勢力を伸ばせるのかも個人的に興味があるところです

何はともあれ、サンムーンは未購入ですが、これからもポケモンには常にアンテナを張って、対戦環境の動向を外野から楽しく見守りたいと思います。


(一行目でサンムーン未購入勢だって宣言してたこの記事をここまで読んだ人は果たしているのだろうか。)


第6世代におけるゴウカザルの育成論まとめ



ぶっちゃけレート潜るよりも育成論や構築考えたり実際に育てる方が好きなんですよね。
ランダム対戦よりフレンド対戦の方が好きですし、心理戦込みのメタゲーム…つまり“考えること”が好きなんでしょうね。
ピンポイントな奇抜な型も使いやすいですし、身内読みも良いですし、ニックネームで型バレも良いです。そこから新たな駆け引きが生まれるわけなので。
まあ型バレすると弱い個体はランダムで使った方が面白いですけどね。

サンムーンが発売したらエアプ育成論を考えるのも面白いかもしれないなあと思ったり思わなかったりする今日この頃。アローラは個性的な考察しがいのあるポケモンが多そうですもんね。




いつも通り長い記事となっております。
育成論部分は例の通り後半です。




言わずと知れた第4世代の御三家であり、第4世代を代表するポケモンです。
有名なポケモンで大会でもレートでも結果を残しており、第6世代構築記事もそこそこあるしで書くか迷ったのですが、意外と考察記事や育成論はほとんどなかったので一つの指標として【記録】を残すことにしました。

【役割理論の破壊者】【役割破壊の申し子】【厨ポケ】色々な呼ばれ方をされていましたね。第4世代のゴウカザルは本当に強かったです。
高速両刀アタッカーの種族値を持っており、最メジャーだったのは長所を伸ばした【珠両刀フルアタ】【襷両刀フルアタ】でしょうか。【インファイト/炎技/めざ氷/草結び】がテンプレでしたね。もちろん他の物理技も持たれてましたし、とにかく器用なので補助技を持たれることもありました。
しかし第5世代では加速バシャーモが登場し、炎・格闘アタッカーとしての立場は完全に奪われてしまいました。初速が違うなどと擁護されることもありましたが、第5世代において雨パや砂パの上を取れる可能性のあるバシャーモの立場が揺らぐわけもなく、ゴウカザルはその数を大きく減らしました。そもそも火力もバシャーモの方が上ですしね。
第6世代においてはバシャーモがメガ進化を獲得し純粋強化されたことで、その差はさらに広がりました。xy初期の頃は初速でメガガルーラを上回っており、ギルガルドの弱点をつけ、ステロやエッジでファイアローを抑えられる等の理由からゴウカザルの解禁を待ち望む声も有り、実際に使用されていましたが、結局アタッカー型は最高速度と火力で勝るメガバシャーモに食われてしまいました。そりゃそうだ。
そもそも種族値の関係から珠を持たなければメガガルーラ確1と盾ガルド確1は実現できなかったので、ファイアローの相手をする余裕なんてありませんでした。

そんなわけでゴウカザルの活躍の場は失われてしまいました……とはなりませんでしたね。

ゴウカザル最大の強みは、第4世代から一貫して、その“多芸さ”にあります。バシャーモと比較されるアタッカー型はゴウカザルの引き出しの一つでしかありません。
ゴウカザルは第4世代で【最も技が読めないポケモンの一匹】とまで言われたポケモンです。


いつもの通りスペックを確認してみましょう。


タイプ:ほのお/かくとう
特性:もうか/てつのこぶし
種族値:76-104-71-104-71-108

主な攻撃技
オーバーヒート/大文字/フレアドライブ/ニトロチャージ
気合玉/インファイト/蹴手繰り/気合いパンチ
地震/ストーンエッジ/岩雪崩/岩石封じ
ダストシュート/雷パンチ/アクロバット/シャドークロー
めざめるパワー/草結び/投げつける/炎の渦
カウンター/蜻蛉帰り/がむしゃら
猫騙し/マッハパンチ/フェイント

主な補助技
鬼火/挑発/ステルスロック/吠える
アンコール/怠ける/猫の手
爪研ぎ/瞑想/ビルドアップ/剣の舞/悪巧み
その他汎用補助技


タイプは炎御三家ズお馴染みの炎・格闘ですが差別化は余程それぞれに寄せない限り要りませんね。特性は鉄の拳補正の乗る技が少ないので猛火が基本になります。
種族値は見ての通り、典型的な速攻両刀アタッカーです。環境の高種族値化が進んだ現在ではAC104はやや物足りないですが、S108が良いですね。欲を言えば115あって欲しかったですが、S100どころかS102を抜いていることは非常に大きいです。よくバシャーモと比較される初速の違いは(実戦では【かそく】が有用すぎて霞み気味ですが)S100族に強力なポケモンが増えたことで第5世代以上に顕著なストロングポイントとなりました。ゴウカザルにとっては雨パと砂パが居なくなったことで、相対的に高速化したことも大きいです。メイン格闘技がインファイトで襷を持ちやすいゴウカザルは、ファイアローの影響もやや少ない方でした。
またバシャーモと比較した場合、守るで1ターンの隙を作らないこと以上に技スペースをフルに使える、というところに差ができています。ただでさえ技の選択肢が多くあるゴウカザルですので、技スペースをフルに使えること、1ターン目にS81〜S105族の前でその多彩な技を使えることは運用する上で重要な差です。最も、バシャーモにとっては【まもる】は積み技で役割もエースなので、バシャーモ目線では守るに技スペースを割かれることは何のデメリットにもなっていないのですが。(立ち回りの上では1ターン目に必ず読み合いが発生するデメリットは当然あります。)

技は高速アタッカーとは思えない選択肢の広さですね。
まず、物理特殊共に必要な技が揃っています。物理で言えば【ダストシュート】と【インファイト】、特殊で言えば【くさむすび】がバシャーモにはない有用な技です。環境や使い方によっては【アクロバット】や【なげつける】も使えるでしょうか。守るに技スペースを取られるバシャーモには投げつけるは採用しづらいですね。
ねこだまし】【がむしゃら】【とんぼがえり】あたりも実用的で特徴的な運用ができそうです。
補助技も優秀な技が揃っていますね。【おにび】【ステルスロック】【アンコール】【ちょうはつ】は汎用性も高く、アタッカーでも採用しやすい技です。高速アタッカーには珍しい高速再生技【なまける】持ちですが、耐久種族値が低いため上手く扱えるかは少々疑問で、緻密なダメージ計算と立ち回り考察が必要そうです。鬼火瞑想があるので可能性はありそうですが…。


先ほど同タイプ内の差別化は特に要らない、と明言しましたが、エースアタッカーとして使用する場合は当然ゴウカザルバシャーモの役割劣化です。説明するまでもありませんが、同じタイプの攻撃範囲を持っているのに速度も火力も完全に劣ってますからね。どれだけ言い訳を取り揃えても、エースとしての能力はメガバシャーモの方が遥かに上ですガブリアスを差し置いてフライゴンをメインエースにすることはできませんね。

陽気ゴウカザルの珠インファイトの指数は36,504
意地メガバシャーモの飛び膝蹴りの指数は45,435

タイプ一致技の20%の差は乱数がズレるとかそんな肉薄した差異ではありません。以前の記事で霊獣ボルトロススピンロトムでもちょうど似た火力差が出ていましたので、何となく雰囲気で伝わるかと思います。
エースに求められるのは兎にも角にも火力と速度なので、その点でゴウカザルバシャーモに明確に劣っています。
では何故差別化は要らないのかと言うと、そもそも初速やサブウェポン、補助技の選択肢がまるで違います。速度も火力も耐久も今の環境でやっていくには心許ない……というか全く足りないのでメインエースにするのは流石に無理がありますが、サポート役にしたり、パーティに足りない範囲をカバーする補完アタッカーとしては十分な物を持っています。
ちなみにメガ枠を消費しないメリットは、バシャーモがメガ無し運用をできる時点でほぼありません。

サブウェポンによる一番の差はやはり【くさむすび】ですね。
珠草結びでバシャーモの天敵であるメガヤドランに確定2発を取ることができます。ちなみに細かい差ですが、草結びはヤドランには威力80でメガヤドランには威力100になります。どちらも確定2発に変わりないですけどね。また、補助技【ちょうはつ】【アンコール】によって起点にされるのを防ぎ、逆に起点を作ることも可能です。

この点から見てもわかるように、バシャーモとは異なり、柔軟に広い範囲の弱点を突きつつ補助技で試合のリズムを作る立ち回りが可能です。
さらには攻撃技を捨て、補助技を詰め込んで起点作りに特化してもそのSの高さから十二分な仕事をすることができます。
本当に器用なポケモンです。

ただしメガポケモン達の火力と耐久に慣れた現在では、スペックはやや不足気味に感じてしまいます。
アタッカー型では第4世代のような獅子奮迅の働きはやや厳しかったです。




【襷起点作り型】
性格:S補正の性格
特性:もうか
努力値:最速基本に調整

第6世代で最も多かった型です。レートにいる約7割の個体が何らかの形で起点作りに関わっていました。99%先発で起用され、ステルスロックを始めとした補助技をばら撒いて後続の起点を作ります。
覚える技の性質上、そのほとんどが積みサイクルで使用されました
他の多くのステロ撒きポケモンと異なる点は、挑発を誘わなく(そもそもSが高く先制で挑発を打てるポケモンが少ない)、ガルーラに対して多大なプレッシャーをかけることができるという点ですね。無補正インファイトが4振りメガガルーラに高乱数1発(81.3%)で、猫騙しも合わせればH振りメガガルーラまで高乱数圏内です。
ステルスロックとアンコールを両立可能なポケモンゴウカザルの他にはピクシーとツボツボ、アマルルガしかいません。足の速いステロ役として有名な襷ガブリアスや襷マンムーも、タイプ・汎用性・攻撃範囲どれを取っても優秀ですが、起点作り能力はアンコール分ゴウカザルの方が上です。鈍足の多い欠伸ポケモンとは違い、上から2回以上動ける可能性が高い点も評価されていました。欠伸とは違った範囲を違った形で起点にできますしね。
昔はアタッカー型の印象が強かったゴウカザルですが、ステロ役・起点作り役としての能力は世代を重ねた今でも一級品であり、環境の最前線で活躍する力があります

しかし一言に起点作り型と言っても、大きく分けて3パターンありました。
ひとつはタイプ一致技を採用しない起点作り特化型
ひとつはタイプ一致技を1つ採用したハイブリッド型
ひとつはタイプ一致技を2つ採用して補助技を差したいわゆるステロガブ型
この3パターンに分けて紹介したいと思います。


①起点作り特化型
性格:陽気or無邪気
確定技:ステルスロック/アンコール/岩石封じ
選択技:鬼火/我武者羅

相手の展開阻害を優先するなら【おにび】を、相手を後続圏内に入れることを優先するなら【がむしゃら】を選択です。
【おにび】の場合は耐久調整をした方が範囲が広がります。パターンは2パターンですね。Sを102族抜きまで下げるか105族抜きをキープするか。
前者なら108-4-180-0-4-212で概ね確定、
後者なら44-0-228-0-0-236で概ね確定になります。
どちらもマリルリの火傷滝登り→火傷アクアジェットを確定耐えです。前者ならH振りファイアローに対して岩石封じ+ブレバ反動ダメージが高乱数圏内に入ります。またA4振りでファイアローに対する岩石封じの乱数が動きます。後者なら準速メガボーマンダに対して行動を安定させることができます。
両者ともに鬼火でマンムーガブリアス等の火力を削ぐことができる点がメリットです。
【がむしゃら】の場合はBDに下降補正を入れ、BD個体値もできるだけ低くする方がベターです。ステロ+我武者羅で実質的に1匹倒すことができ、クレセリアメガヤドランなど、倒すのに苦労する相手のHPを大きく削って後続に繋ぐことが可能です。
この型に限らず、ゴウカザルがアンコールで縛る技は地面タイプが多く、逆に氷タイプを縛ることはないため、味方メガボーマンダ等との相性は良好でした。


②ハイブリッド型
性格:陽気or無邪気
優先技:ステルスロック/アンコール/岩石封じ
選択技:インファイトorオーバーヒート

鬼火を採用しないため、シンプルにASまたはCSに振り切るべき型ですね。タイプ一致の大技を採用することで、最低限の汎用性が確保されています
インファイトを採用する際のメリットは何と言ってもメガガルーラに強くなる点です。確定で落とせないとはいえ、その負担は十分に大きなものです。また、ゲッコウガに対しても岩石封じ+等倍インファイトが確定になります。バシャーモの天敵であるファイアローに対しても強くなり、岩石封じ+反動でH振りファイアローを確定にでき、無振りファイアローなら反動抜きでも確定1発です(交代際しかそんな状況ありませんが)。
オーバーヒートを採用する際の性格は無邪気がベターです。下降補正ゴウカザルに対して無振りメガゲンガーシャドーボールが最低70%のダメージとなり、無振り岩石封じ+252振り猛火オーバーヒートでH振りメガゲンガーが確定となります。ファイアローへの乱数を意識するならAを調整しても良いかもしれません。


③ステロ兼任アタッカー型
性格:せっかちor無邪気
優先技:ステルスロック/インファイト/オーバーヒート
選択技:岩石封じ/アンコール/猫騙し/我武者羅/その他攻撃技

役割をふわっとさせて汎用性を求めたゴウカザル。積みサイクルの軸と言うよりも、やや補完の意味合いが強い型です。もしくはアンコールを必要としない、前のめりな積みサイクルで使用される型でしょうか。パターンは【ステロ+一致技2つ+攻撃技】か【ステロ+アンコール+一致技2つ】になります。世の中には珠ゴウカザルステルスロックを仕込む型も存在しますが、ステロを撒けずに散るステロ猿は猿である必然性がほとんど失われてしまうのでここでは気合の襷にこだわります。珠を持たせるのであればしっかりと攻撃範囲を確保したいです。
メガガルーラマンムーに対して猫騙し+インファイトが非常に安定するのが強みです。ゴツメマンムーとかいうガルーラが生んだ闇のポケモンも意地っ張りABベースならそこそこ良い乱数で持っていくことができます。
もちろん猫騙しを採用しなくとも、ステロを撒いたのちに炎・格闘タイプとしての仕事をすることができます。むしろ3ウェポンの使用感としては普通の襷アタッカーゴウカザルに近いでしょうか。ただし火力はガブリアスよりはフライゴンに近いポケモンであり、高スペックのガブリアスではなくゴウカザルを採用するパーティ単位の明確な理由が欲しくなる型です。アンコールを採用する際はその限りではありません。




【珠アタッカー型】
性格:せっかちorおくびょう
特性:もうか
持ち物:いのちのたま
努力値:CSベース(0-20-0-252-0-236)
選択技:ダストシュート/がんせきふうじ/めざめるパワー氷/ねこだまし/とんぼがえり

王道を行く珠ゴウカザルですね。第6世代のテンプレらしいテンプレが見つからなかったので、指標として私が考えた調整を載せておきます。

性格はBに下降補正をかけます。Dが無補正になることにより、C振りメガゲンガーシャドーボールや無振りスイクンの熱湯のダメージがマックス90%未満となり、プラス珠ダメージ1回まで確定耐えすることができます。熱湯を耐えるとは言え、スイクンゴツゴツメットを持っていた場合は結局耐えられないので、なるべく熱湯を受けずに草結びを打ち込む立ち回りを意識したいです。
努力値は大文字や草結び、めざめるパワーの火力を確保するためにCSベースにします。実数値149(196振り)大文字で盾ギルガルドが確定1発に、実数値155(244振り)草結びでH252D4振りヤドラン対面での草結び→瞑想→草結びを確定に、実数値156(252振り)めざパ氷で無振りガブリアスを高乱数1発(81.3%)にすることができます。
この通りかなり足りていないので、Sを準速メガボーマンダ抜きとしてCに振り切った、A20-C252-S236振りが実質的なテンプレで良いと思います。
サンムーンでインファイトやダストシュートの火力が求められるようになればASベースも良いかもしれませんが、ただ何も考えずにASベースにしてもメガバシャーモの影がちらつきます。タイプ一致技のみで制圧できる範囲に大きな差があります。

技は抜く理由がない【だいもんじ】と格闘技、バシャーモと異なる攻撃範囲を確保するための【くさむすび】を優先的に覚えさせたいです。草結びは前述したヤドランメガヤドランスイクン、その他カバルドンラグラージドサイドンなどへの最高打点となります。
格闘技は頭を悩ませます。最も格闘技を打ちたいメガガルーラに対しては意地っ張り猫騙し2発で吹っ飛ばされてしまい、ポリゴン2にはさすがに良いダメージを出しますが、それでもH振りに対しても確定2発です。B特化ロトムにすらA無振りならインファイトが確定3発、Aに252振ってもオボン込み確定3発と、根本的に数値が足りていません。この点は【きあいだま】を採用することで解決しますが、命中率がネックです。命中率を気にしなければ環境にいるほぼ全てのガルーラを確定1発にできたりCSベースのままH振りヒードランに確定を取ることができたりとメリットも多いのですが…。しかしラッキーやメガバンギラス、チョッキポケモンへの打点としてのインファイトも捨てがたいです。火力が足りてないとは言え、珠を持った一致120技なのでそこそこ(指数29,718)の火力にはなります。

選択技として優先度が高いのは【めざめるパワー氷】。隙を作ると負けに直結するドラゴンへの高い打点となります。Cに振り切ると4振りメガボーマンダまで確定1発です。
【がんせきふうじ】はA20振りで無振りメガリザードンYをぴったり確定1発であり、リザードン対面やウルガモス対面での安定行動になります。メガゲンガーシャドーボール+珠ダメも耐えるため、ゲンガーに対しても積極的に打っていけます。
【ダストシュート】はA20振りでメガサーナイトを確定1発なのはもちろん、B無調整マリルリに対して最低151ダメージとなり、ほとんどのマリルリに対して大きな負荷をかけることができます。A252振りの場合はH振りニンフィアまで確定になりますが、HB振りが多いことを考えると気休めにしかならなそうです。マリルリも低乱数圏内に何とか食い込める程度にしかなりません。この点からも第6世代までの環境でASベースにするのはあまりメリットが大きくないように感じます。バシャーモと比較して範囲がほとんど広がりません。【ねこだまし】も採用すれば、マリルリを始めABメガガルーラも一撃で倒せるようになりつつ、ガルーラ側の猫騙しや先方に多い気合の襷を無効化できるので、非常に小回りが利くようにはなると思います。サンムーン以降に追加されるフェアリータイプによってダストシュートの通りが良くなれば【ダストシュート+猫騙し】のASゴウカザルは一気に可能性が広がります。
またCSベースで【めざめるパワー+猫騙し】の組み合わせにすることで、マルスカイリューや襷ガブリアスに安定して立ち回ることができるようになります。しかしその場合は草結びを切らなければならなくなり、ゴウカザルの採用理由が少し揺らいでしまいそうです。猫+氷攻撃だけならメガガルーラの方が強力ですし、メガガルーラ-バシャーモの強力な並びを作ることもできます。

このゴウカザルのパーティ内の立場は5〜6枠目として採用する【補完アタッカー】です。なお5〜6枠目に採用する時も、常に「これは本当にバシャーモ+αじゃ厳しいのか?」という自問自答が必要になります。トップ-ダウンとして採用するのであれば何も言いません。それは採用自体がコンセプトですからね。そういう遊びがポケモンには大切です。
ゴウカザルは補完アタッカーとして、構築レベルで隙が生まれがちなメガヤドランメガボーマンダへの駒を増やしながら、炎・格闘の遂行範囲としてマンムーメガガルーラギルガルド、ポリゴン2クチート等にプレッシャーをかけます。ガルーラやルカリオリザードンの初手身代わりと加速守るの択ゲーを回避できるのもバシャーモ目線から見たストロングポイントでしょうか。猫騙しを持てばさらに先発に出しやすくなり、相手の襷を警戒しないで済むようになるのでゲームメイクが格段に楽になります。





【襷アタッカー型】
性格:せっかちorむじゃき
特性:もうか
努力値:AS252
優先技:インファイト/オーバーヒート
選択技:ストーンエッジ/がんせきふうじ/ダストシュート/がむしゃら/ねこだまし/マッハパンチ/ちょうはつ/アンコール

第6世代のゴウカザルはほとんどが上記の襷起点作り型か珠アタッカー型でしたが、稀に襷アタッカー型のゴウカザルも見かけました。襷では草結びやめざ氷の指数が致命的に足りないためAS物理ベースとなります。
バシャーモには無い【がむしゃら】を好んで採用される傾向にあるようで、【岩石封じ+我武者羅】【猫騙し+我武者羅】などのパターンで使用されていました。我武者羅は気合の襷との相性も抜群でSも高いため、我武者羅使いの中では比較的上手く使いこなすことができます。【猫騙し+岩石封じ】の組み合わせを選べば先発性能が極めて高くなります。対面から多くの相手に勝つことができるようになり、安定した試合運びが可能になります。

襷アタッカー型も弱くはありませんが、火力が低いことや(先制技が多く飛び交う環境なせいで)2匹目以降に我武者羅が決まらないことが原因でほとんど数は見ませんでした。第6世代においてはパーティにおける役割もいまいち不明瞭であり、せっかく襷を持っているのに相手竜舞ドラゴンの相手をできず、ストッパーになれないことも気になります。CSベースでめざめるパワー氷を持っても、猫騙し+めざ氷で倒せるドラゴンは居ません。

ただ単純な技範囲は広いので全く刺さらないパーティというのはあまり存在しないのではないでしょうか。鈍足ポケモン地震や熱湯、サイコキネシス等を見てからギミック的に【アンコール】し、簡易的な起点を作ることもできます。

技範囲の広いS操作可能な襷持ちが嫌らしいのは、ガブリアスマンムー、ゲンガーが実証済みですね。




【スカーフアタッカー型】
性格:いじっぱり
特性:もうか/てつのこぶし
持ち物:こだわりスカーフ
努力値:AS252
優先技:インファイト/フレアドライブ/とんぼがえり
選択技:ストーンエッジ/ダストシュート/かみなりパンチ

何の変哲もないスカーフ型です。S108というスカーフガブリアス以上スカーフゲッコウガ未満のSから蜻蛉帰りで有利対面を作っていきます。
第4世代から一定数いますが、第5世代以降、その数は右肩下がりに減少しています。その理由は言うまでもなく加速バシャーモのせいですね。ですがそれと同じくらい、蜻蛉帰りを使う炎タイプとして、フレアドライブの火力で上回るヒヒダルマの存在も無視できません。ヒヒダルマには格闘技の威力でこそ勝っていますが、フレアドライブの火力差はゴウカザルが鉢巻を巻いても追いつかないほど開いています。
そんなゴウカザルのストロングポイントはやはりS108と格闘タイプです。通りが良く連打が利く高威力の格闘技を高速域から放つことができます。ヒヒダルマとは異なりメガガルーラを確定1発で落とすことができ、スカーフサザンドラにも奇襲的に攻撃することが可能です。また、リザードンとの初手偶発対面時に相手がリザXでニトロチャージや龍の舞を使ってきても、スカーフゴウカザルならばSを逆転されずに処理することが可能です。
蜻蛉帰りを持つ性質上、ゴウカザルにしては珍しく(積みサイクル以外の)サイクル気質のパーティに組み込みやすい型です。ただし繰り出し性能は皆無なため、サンダーナットやウォッシュロトム、メガハッサム等の蜻蛉ボルチェン軸のパーティにのみ適応します。

せっかくスカーフガブリアスやスカーフランドロスを上回るSを持っているのに、それらを確1に押し込む手段が無いのが何とももどかしい気持ちになります。タラレバ話ですが、徹子レンチならガブを確1、威嚇込み霊ランを低乱数1発にすることができちゃいます。レンチください。




ゴウカザルは世間的にちょっと過小評価されすぎてる気がします。
起点作り能力は全ポケモンでもトップクラスのものを持ってるんですけどね。ステロ+アンコはステロ+欠伸に並ぶくらい非常に強力なコンボだと思います。

アタッカー性能…?
草結びとダストシュートの役割範囲が広がることを祈ってサンムーンを待つしかないですね(投げやり)


さて、サンムーンの発売日もいよいよ近づいてきました。

もしかしたら発売前に記事を更新するのはこれが最後になるかもしれませんね。
発売後に古い情報で更新するつもりもありませんが。

何度も言いますが、ポケモンは知識の蓄積が物を言うゲームです。
色んなブログを読み漁って、色んなマイナーポケモンのことまで研究しましょう。

テンプレパーティだらけの世の中に一石を投じる情報が、どこかに転がってるかもしれません。
テンプレって強くて汎用性が鬼だからテンプレになるんですけどね。


ヌメルゴン徹底考察記事のような第6世代育成論まとめのような何か


アクセス解析を改めてよく見たらアクセスの大半がフライゴンムウマの記事に集中してますね。
単に競合サイトがなくて検索結果上位に出てるだけなのか(そのポケモンの)需要があるのかわかりませんが。

ひとつ言えるのは、競合サイトがなさそうなのにアクセスも全くないバイバニラは本当にマイナーなポケモンってことですね。
スピンロトムやノーマルロトムですら需要あるみたいなのに…

強いのになあ。一時期環境にぶっ刺さってたし。



今回は今までとは少し趣向を変えています。
今までは【ボトム-アップ】で考察をしつつも自分の中で運用済みの型がありましたが(つまり結論ありきで記事を書いていましたが)、今回は自分の中でも記事を書きながら型の考案をしていきたいと思います。
つまり、「気になっていたけれど第6世代で考察を深められなかったポケモンを掘り下げる」ことを目的とした記事です。
よって育成論部分では、【〜型】ではなく【案1.〜型】【案2.〜型】といった書き方になると思います。そして、実戦で本当に使える型・使えた型である保証は一切ありません。もちろん結果的にテンプレ育成論補完のようになる側面もあるとは思いますが。
そのことを予めご了承ください。

でもまあ、結局サンムーン以降の参考までに、ってところは今までと変わりませんね。



第6世代で追加された600族ドラゴンです。その癒し系の見た目とアニメで抜擢されたことからもそこそこ人気のあるポケモンではないでしょうか。
600族としては初の特殊条件進化であるために、xy発売当初はちょっとした話題になりました。

この高スペックのポケモンをマイナーと呼ぶのは賛否両論起きそうですが、ガチ環境で数を見ないという意味で私の中ではマイナーポケモンとして扱わせていただきます。中堅パや低〜中レートでは見ましたけどね。けれど事実、少なくともレート上位やオフで成績を残した構築ではそこまで見かけませんし、ネットでは「600族最弱」の呼び声も高いです。
好成績を残したことがないわけではないんですけどね、2100オーバー2200オーバーの構築にも採用されてましたし。
ただし皮肉交じりに「第6世代に600族居たっけ?」とまで言われてしまう程度にはガチ環境での採用率は低いです。

参考までに他の600族(準伝含まず)を見てみると
第1世代…カイリュー
第2世代…バンギラス
第4世代…ガブリアス
第5世代…サザンドラ

どのポケモンも幅広い構築で採用されたり、優秀な成績を残しているポケモンですね。やはりと言うか何というか、ドラゴンタイプが多いですね。
例外なくAかCのどちらかが最高峰の数値を持っており、しかしそれに特化せずとも物理・特殊・補助技のどれも使いこなすことが可能です。
種族値ゆえに耐久も悪くなく、その柔軟性から様々な型や構築に適応があります。

一方のヌメルゴンも同様に非常に多くの技を使いこなし、多くの型が考案されています。
攻撃技に関して言えば全てのポケモンの中でもトップクラスのレパートリーでしょうか。
技のデパート】と呼ぶに相応しいポケモンです。
しかし一般600族としては初めての【耐久寄り】種族値配分となっており、補助技のレパートリーは極めて少なくなっているなど、なかなかイレギュラーな存在となっています。



基礎スペックをおさらいしましょう。


タイプ:ドラゴン
特性:うるおいボディ/そうしょく/ぬめぬめ
種族値:90-100-70-110-150-80

半減:炎、電気、草、水
抜群:氷、ドラゴン、フェアリー


主な物理技
逆鱗、地震、地ならし、岩雪崩
炎のパンチ、雷パンチ、気合いパンチ、馬鹿力
カウンター、フェイント

主な特殊技
龍星群、龍の波動、濁流、めざめるパワー
炎・氷・電気の90・110技
ヘドロウェーブ、ヘドロ爆弾、気合い玉、まとわりつく

主な補助技
堪える、溶ける、鈍い
砂以外の天候技、毒々、眠る



まず、ただでさえ600族ドラゴンは数が多いので、生まれからして強力なライバル(と同時に天敵)が多数いますね。
特性は既に隠し含め3種類が解禁されています。
どれも汎用特性というよりはピンポイントで働く個性的な特性ですね。
【ぬめぬめ】は専用特性であり、ヌメルゴンに直接攻撃をした相手のSランクを1段階下げるというものになっています。物理アタッカーのほとんどは直接攻撃技を有しており、多くの相手に特性を発動させることができそうです。それを活躍させられるかはまた別の話ですが…
【そうしょく】は草技を無効化し自身のAランクを1上昇させるものですね。覚える技と相まって相手の草タイプに役割を持つことができそうです。草技には厄介な技が多く、パーティのセーフティネットとしての役割を期待できます。
【うるおいボディ】もぬめぬめ同様に生息地や進化方法、見た目に合わせた、設定由来の特性でしょうか。雨時に状態異常を快復する特性ですが、雨パに入れるのならば草食の方が何かと便利そうです。自身で雨を降らせて眠るを疑似高速再生技にする型での使用が主になるでしょうか。しかしガチ環境でそんなことをしている暇があるかを含めて採用は要検討が必要そうです。

種族値で目を引くのは150ある特防ですね。
代わりに物理耐久は並程度に設定されており、前述の【ぬめぬめ】とはやや相性が悪いように見えます。ゲーフリとしては「特殊を封殺し、呼び込む物理にもタダでは殴らせない」といったイメージの設計なのでしょうか。溶けるや鈍い、カウンターからもそんな意図が見え隠れしますね。
他の種族値はかなり平均的で、両刀系のACを持ち、素早さは中速域となっています。
S80というのはあまり宜しくない数字ですね。ご存知の通り、上にも下にも超激戦区の数字です。アタッカー寄りに使おうと耐久寄りに使おうと、S調整をした方が使いやすそうです。

技は見ての通り、欲しくなりそうな通常攻撃技は物理も特殊も一通り揃っています。何なら先制技のフェイントもあります。
その代わり補助技は全くありません。怠けるや自己再生といった高速再生技が無いのは露骨なバランス調整ですね
汎用補助技以外は【こらえる】【とける】【のろい】のみとなっています。どれも使い所が難しそうなものばかりです。上手く積めれば強そうではありますが、高速再生技を持たないところからも安定させるのは少々難しいでしょうか。火力や速度補強系の積み技も設置技も行動阻害技もないため、できることは一見限られそうです。
しかし腐っても600族であるので、努力値振りと持ち物の自由度、技の自由度はかなり高いはずです。S80という素早さも、最速から無振りまで選択肢にあると考えればヌメルゴンの型の自由度を高めていると考えることもできます。


型を考える前に、まずそもそも、ヌメルゴンの最大の特徴である特防はどの程度のものなのでしょうか。
そして並の物理は実際にはどの程度まで耐えられるのでしょうか。
A100・C110という数字はイメージしやすいですが、D150はダメージ感覚が掴めないですよね。
ざっくりと見ていきます。


ヌメルゴンの耐久指数と被ダメ目安

無振り物理(14,850)、特殊(28,050)
146ファイアローの珠ブレイブバードが低乱数1発(18.8%)
194メガガルーラの秘密の力まで確定2発
216霊獣ランドロス地震が確定2発
172ヒートロトムの眼鏡オーバーヒートが超超高乱数3発
194サザンドラの龍星群がギリギリ確定1発
211メガリザードンYの晴れオーバーヒートが確定3発

H振り物理(17,730)、特殊(33,490)
197メガルカリオインファイトがぴったり確定1発
200ガブリアスの鉢巻地震が中乱数1発(68.8%)
172ヒートロトムの眼鏡オーバーヒートが超低乱数3発
194サザンドラの龍星群が低乱数1発(12.5%)
190メガゲンガーの祟り目がギリギリ確定3発
232メガリザードンYの晴れオーバーヒートが確定3発

特化時の物理(26,398)、特殊(43,734)
177メガガルーラ猫騙し+恩返しを確定耐え
194サザンドラの珠龍星群が超低乱数1発(6.3%)
177化身ボルトロスのめざパ氷が超高乱数6発

H振りチョッキ特殊(50,235)
182ラティオスの眼鏡龍星群が確定2発
222メガゲンガーの祟り目が高乱数3発
191メガフシギバナのヘドロ爆弾が高乱数6発


特殊方面はもう何でもありの耐久ですね。チョッキを着ればめざ氷程度の攻撃では文字通りびくともしません。H振りのみでもそこらへんのポケモンの特防特化した指数を上回りますし、無振りでも役割遂行には十分足りてそうに見えます。
物理方面もさすがに硬くはありませんが、紙と言うほど柔らかくもないことがわかります。B特化指数の26,398は、同条件FCロトムより3.4%低い程度の耐久です。(ただしH振りのみだと種族値の関係から同条件FCロトムと11%の差ができてしまいます)

以上のことより、やはり600族だけあって耐久方面の努力値振りの自由度はかなり高そうです。それはつまり、火力調整や素早さ調整の選択肢も広がるということです。
種族値から見るセオリーとしてはHCベースがスタンダードになりそうですが、CSベース、またはASベースやHBベースも無いとは言い切れません。
となると性格もC補正A補正S補正、さらにD補正やB下降補正の両刀性格まで選択肢に上がるでしょうか。


このことを踏まえて、さらに覚える技や特性を加味して実戦で使えそうな型を模索していきたいと思います。
必然的に第6世代で使用されていた型が多くなると思いますが、正直ヌメルゴン事情には明るくないのでそこら辺はあまり考えずにいこうと思います。あと差別化についても。構築の組み方は考えなければなりませんが、600族で差別化を考えなければならなくなったら末期ですね。(第3第4世代のカイリューは初代組なのでセーフ。第5世代で露骨なテコ入れもされたしね)

あと努力値サンプルは一応考えますが、サンプルはサンプルなので考察の際には結構無視して話しています。


案1〜案8+没案の9つの型をお届けします。



性格:ひかえめorおっとり
特性:そうしょくorぬめぬめ
努力値:HCベースに調整
選択技:ヘドロウェーブ/きあいだま/10マンボルト/だくりゅう/じしん/いわなだれ/ばかぢから/パワーウィップetc...

努力値サンプル〉
(控えめ・おっとり)204-0-4-236-4-60
H…実数値191
HB…鉢巻アローのブレバが超低乱数1
HD…珠ゲッコの冷bが超超低乱数3
        霊ボルトのランク+2めざ氷が確定3
S…実数値108FCロトム抜き抜き
C…余り、できるだけ振れるように耐久は控えめに

恐らく第6世代で一番使われていた突撃チョッキ型。
ヌメルゴンほどの特防指数になると再生技や補助技を持たなくても【受け】【誤魔化し】による【流し】が成り立つ場面もあり、高速再生技を持たないヌメルゴンに特殊受けやサイクルへの積極参加をさせたいが為に生まれた型です、タブンネ
圧倒的Dにより特殊を封殺し、物理・特殊ともに多彩な技を打ち分け的確に弱点を突く、というヌメルゴンの長所が如何なく発揮される型だと思います。持ち物補正がないため、火力が高いとは言えないのが欠点ですね。C110なので低くもないと思いますが。

特性は眠り粉やキノコの胞子、宿り木の種を回避できる草食が最有力です。特別な事情がない限りは草食で良いでしょう。しかし、パーティが草を呼ばず、草タイプに繰り出す予定がなければ思いがけないところで発動するぬめぬめでも良いと思います。補助技を考慮しなければ元々草タイプには圧倒的に優位に立っています。
最も、ぬめぬめが発動する=ヌメルゴンは捨てることとなります。

げきりん】は積極的にサイクルを回す中で打てる技ではないのでメインウェポンは【りゅうせいぐん】に。必然的に特攻ベースに型を組み立てます。特化龍星群の指数は34,710、2連打(1.5発)の指数は52,065です。そして龍技と相性が良く、メガクチートへの最大打点となる特殊炎技までは確定で良いと思います。ちなみに特化【だいもんじ】はH振りメガクチートを確定2発であり、【かえんほうしゃ】はH振りナットレイを高乱数1発で、H振ってDをちょっと調整しているメガハッサムも確定1発にできます。チョッキを着てるので火力を取りたくなりますが、炎技は好みで選んで問題なさそうです。
サブウェポンは…パーティの苦手を埋められるように、としか言えませんね。本来考察でこんな投げやりじゃあいけないのでしょうが、技の選択肢が多すぎます。
フェアリーに対して打点を持てる技はひとつは欲しいところです。ニンフィアまで広く刺さる【ヘドロウェーブ】か、狙うのはマリルリトゲキッスだけで良いと割り切るなら飛行タイプや水タイプの前でも安定行動となりやすい【10万ボルト】か、このどちらかですね。ヘドロウェーブならばオボンマリルリを2発で持っていけるようになり、10万ボルトを選べばギャラドス+メガライボルトの並びにも強く出られるようになります。
きあいだま】は中間択として、もしくは安定行動として打つことが多い技です。H振り程度の輝石ポリゴン2ならば超高乱数2発で持っていきます。【だくりゅう】も同じく中間択や、炎・地面タイプへの龍星群を嫌う場合に。

物理技は控えめでも選択肢に入ります。無振りライコウやH振りヒードランに対して下降補正【じしん】が確定2発に、H振りバンギラスに対しても【ばかぢから】を連打で確定を取ることができます。H振りバンギラスに対しては砂下龍星群→馬鹿力の流れでも確定を取ることができます。
おっとりならばさらに範囲は広がります。H振りライコウに対しても地震が超高乱数2発を取れるようになり、無振りウルガモス地震が確定3発圏内に入るようになります。
パワーウィップ】はH振りラグラージを高乱数圏内に捉え、多くの水タイプを確定2発圏内に入れることができます。ADベースのドサイドンにも75%以上のダメージを見込めます。

龍星群を採用する以上は、特殊技で固めるよりは物理技も採用して弱点を突き続けられるような構成にした方が動きやすそうですね。
特殊電気タイプや炎タイプに対してとても強く出られるので、地震は優先的に採用したいところです。毒ヒードランの起点を回避することもできるかもしれません。

このヌメルゴンを採用する上で注意をしたいのは、一見有利に出られそうなメガフシギバナを一匹に任せられないということです。
ランク0龍星群でH振りメガフシギバナを超高乱数2発にでき、居座り3連打でも瀕死高乱数圏内に入れることができます。しかし、たった1回の光合成でチャラにされてしまいます。
よって一見一番メガフシギバナに強そうな型ですが、この型のヌメルゴンを採用する際は、他に光合成メガフシギバナを強引に突破できる駒を用意しなければなりません。


チョッキヌメルゴンは馬鹿みたいな耐久があり火力が際どいので、味方アタッカーの引き先としての存在でありたいですね。
また電気タイプ全般に尋常じゃなく強いので、特に電気に弱いポケモンがよくヌメルゴンの世話になると思います。
逆に物理メガポケモンには良いように繰り出されてしまうので、そこをカバーできるポケモンが欲しいところです。この情報だけでぱっと思いつくところではメガヤドランとの相性が良さそうですね。正直どの型であろうとメガヤドランとの相性は素晴らしいことで有名ですが。ただ2匹とも耐久寄りなので、やはり高火力アタッカーは欲しくなります。





【案2.こだわり眼鏡型】
性格:ひかえめ
特性:そうしょく
努力値:HCベースに調整
選択技:その他の特殊技すべて

努力値サンプル〉
(控えめ)204-0-4-236-4-60
H…実数値191
HB…鉢巻アローのブレバが超低乱数1
HD…特化メガフシギバナのヘドロ爆弾2発と毒ダメ2回まで確定耐え
S…実数値108FCロトム抜き抜き
C…眼鏡龍の波動でH振りメガフシギバナを高乱数2発(94.9%)

恐らく第6世代で2番目に多かったであろう眼鏡ヌメルゴンですね。ほとんどのヌメルゴンがこの2つの型のどちらかだったとぼんやりと記憶しています。
チョッキヌメルゴンは耐久を伸ばしてダメージレースで有利になろうとした型ですが、こちらは逆に火力を極めてダメージレースで有利になろうとした型ですね。代わりに特殊への繰り出し性能は並のポケモンが特防特化した程度となってしまっています。チョッキ型の感覚、つまり特殊受けの感覚で使うと消耗が早く、相手の特殊アタッカーに崩されてしまう事態が発生してしまいます。眼鏡型のヌメルゴンはあくまで【重火力アタッカー】であるという意識を忘れないことが大切だと思います。

いわゆる重火力アタッカーのヌメルゴンですが、要は突撃チョッキ型でネックだった光合成メガフシギバナを対処できるようにした型ですね。
つまり特性は草食で確定、特攻ラインもメガフシギバナのことを考えるとほとんど下げられないので特化かそれに近い数値をキープしたいです。
Cラインの低い眼鏡型もポケモンのセオリー的には往々にして有りですが、ヌメルゴンに関しては無しだと考えています。せっかく光合成メガフシギバナに安定して勝てるという強力なストロングポイントがあるのにそれを捨てるのはもったいないですね。光合成メガフシギバナが環境から消え去ったらCラインを下げても良いと思います。

技はメガフシギバナの処理のため、そして高火力で連打の効く技としての【りゅうのはどう】が確定、個人的には【りゅうせいぐん】まで確定にしても良いと思います。特化ヌメルゴンのCは178、ラティオスのCが182であり、それに肉薄する火力の龍星群を打てるのはとても魅力的ですね。特防が常識的な範囲に落ちてしまったとはいえまだまだサイクルに介入できるので、相手のサイクルを早い段階から崩壊させられるかもしれません。
龍技を2つ採用するので、サブウェポンはフェアリーに通る【ヘドロウェーブ】の優先度がやや高いでしょうか。
残りの技は適当とかじゃなく何でもいいですね。大文字も気合玉も何でも欲しいくらいですが技スペがありません。

眼鏡龍星群を使うポケモンと言えばサザンドラやラティ兄妹がおり、どちらもそこそこの耐久と高いS、二種類のタイプ一致技があるためライバルになりやすいです。
キノガッサジャローダに強気に繰り出せたり(メガ)ゲンガーやギルガルドメガリザードンYに後出しできるタイプ相性と特殊耐久があるので差別化は要りませんが、構築を組む際にヌメルゴンである必然性があるのか、意識する必要がありそうです。地面が重いパーティならばヌメルゴンの採用は見送るべきでしょうし、草が重いならヌメルゴンを採用したいです。

火力はありますが耐久が(チョッキ型と比較すると)際どいので、ヌメルゴンを撃ち逃げ要員とし、引き先となる味方ポケモンを用意したいですね。
フェアリーや物理ドラゴンを出されがちなので、蜻蛉持ちメガハッサムは最高のパートナーになれそうです。





【案3.こだわりスカーフ型】
性格:おくびょう
特性:そうしょくorぬめぬめ
努力値:CS全振りor微調整

努力値サンプル〉
(臆病)0-0-36-228-0-244
HB…キノガッサのテクニマッパが低乱数2(7.8%)
        ファイアローの珠ブレバ確定耐え
S…スカーフ込み実数値216(準速霊ラン抜き)
C…残り

事前の確認から、ヌメルゴンは無振りでも最低限の耐久(特にD方面)を有していることが確認できたので、欠点でもある足の遅さをカバーした【奇襲タイプ】のスカーフ型を考案。第6世代にも稀にいたらしいですが直接出会ったことはありませんでした。
私がよくスカーフ型に対して奇襲タイプだのエースタイプだの言ってましたが、ヌメルゴンは純粋な奇襲タイプですね。ヌメルゴン自身が一番役割を持てる型が耐久寄りの型であり、どのプレイヤーも間違いなくそれを念頭に動くので、その意識の死角を突く型です。

S80族であるヌメルゴンが最速スカーフを持つことで実数値217となります。スカーフを持った準速霊獣ランドロスが実数値213なので、そこまで意識して最速に振り切ります。
Cも足りてるわけではないので振り切りたいですね。
特化キノガッサへの後出しを安定させたい場合のみ、CやSから努力値を捻出する必要が出てきます。B36振りでマッハパンチが7.8%の低乱数2発、B52振りでマッハパンチが2.7%の低乱数2発になります。

特性は一部草タイプへ役割を持たせるための草食か、役割なんてないと割り切ってスカーフ龍・龍舞ポケモンへの緊急切り返し手段となるぬめぬめかの選択です。
先発に多いゲッコウガリザードンライボルトボーマンダ、ゲンガー、霊獣ランドロスガブリアスなどへ上から奇襲を仕掛けます。
技はメイン技【りゅうせいぐん】と意識した霊獣ランドロスへの打点【れいとうビーム】は確定です。他はフェアリーへの打点、草や鋼への最高打点、悪ゲッコウガバンギラスへの最高打点などを意識して技を選びます。

XかYかの判別によって対処法がガラッと変わるリザードンに対して、上から初手龍星群が安定するのは強みですね。リザードンYが脅威にならないことは事前に確認済みです。つまり特殊方面は半減であれば大火力でも確定3発以下に、並の火力なら弱点を突かれても確定2発に抑えられる耐久があるということなので、無振りであっても積極的にサイクルに介入できることがわかります。CSぶっぱでこの耐久を確保できるのはさすが600族と感服します。(スカーフヌメルゴンを考えて計算して、初めてヌメルゴンが600族だと実感しました。ごめんよヌメルゴン)
先発に出てくるポケモンに比較的強く、先発適性は高いですが、この持ち前の特殊耐久と特性草食、奇襲能力により後続に控えることもできます。相手のパーティの誰を、どのタイミングで倒したいかをしっかりと選出段階で意識することが大切ですね。
当然ながら型バレ後に起点にもされやすいため、そのケアも常に意識していきたいです。

S関係の逆転と共に縛り関係も逆転しているポケモンが多く(メガルカリオメガボーマンダ等)、相手のプランを根底から崩すという意味でも【奇襲タイプ】のスカーフヌメルゴンは強いと思います。


ちなみに襷ガブリアスならヌメルゴン対面では大抵ステロか地震から入ってくると思うので、初手ガブリアスと偶発対面した場合には龍星群を打っても良いと個人的には考えています。
初手スカーフガブリアスに逆鱗を打たれたら、後続で剣舞ガン積みしたり腹太鼓叩いて相手に土下座を強いりましょう。





【案4.きあいのタスキ型】
性格:せっかち
特性:ぬめぬめorそうしょく
努力値:ASベース
選択技:すべての技(雑)

その発想はなかった、やられた、となった型。私の発案ではなく、ムウマージで有名なとある方が使用していたヌメルゴンです。その方はパーティの関係からせっかち個体を愛用していたようですが、臆病個体も無しではないと思います。最も耐久に振らなく襷を持つのであればせっかちのデメリットもあまりありませんが。(草食の場合はキノガッサからのダメージが気になる)
Googleさんに聞いてみても襷ヌメルゴンはほぼ全くと言っていいほどいないらしいですが、ヌメルゴンは環境に合わせて多くの技を入れ替える余地があるため使いやすそうですよね。
ASベースの場合はA228がひとつの目安となるようです。【ばかぢから】でH振りバンギラスを確定で持っていけます。また、Aに厚く振ったことで、マリルリに対して【パワーウィップ】をオボン込み確定2発にすることができます。
また最速を取ることで中速域のポケモンを大体抜けるようになるため、多くの相手に上から負担をかけることができます。ヒードランにも上から技を打つことができるようになり、足の遅いマンムーや最速を取らないカイリューにも上から一撃を加えることができます。

襷ぬめぬめがあるので、他の多くのヌメルゴンとは異なり物理相手にも強気に出れるのがユニークですね。
ガブリアスボーマンダの剣舞龍舞逆鱗捨て身、メガガルーラ猫騙しに捨て気味に繰り出し、S逆転から倒す又は負担をかけて退場、といった動きも(いざという時は)可能になります。ギミック込みのクッションといった感じですね。こういう動きもでき、またせっかくの襷なので、龍への遂行技として龍星群や冷凍ビームは欲しいところです。
襷カウンターという物理へのブレイクスルー技を持てるのも面白いですね。

スカーフ型でも言いましたが、耐久無振りでもD方面は最低限サイクルに参加する能力はあるので、普通のヌメルゴンとしても使えそうです。
ただし数値受けされると非常に無力であるため、後続には耐久ポケモンキラーとなるポケモンを仕込みたいです。





【案5.物理基本型】
性格:ようき(いじっぱり)
特性:そうしょく
持ち物:こだわりハチマキorいのちのたま
努力値AS全振り(HAベース)
選択技:じしん/いわなだれ/ばかぢから/アイアンテール/アクアテール/ほのおのパンチ/かみなりパンチ

まさかの物理基本型まさかの鉢巻ヌメルゴン。鉢巻型と命の珠型に分ける意味もないかなと思って基本型と銘打ちました。
ただ初手鉢巻逆鱗を打つだけでは鉢巻オノノクスや鉢巻カイリューの劣化になります。が、本来特殊に投げるヌメルゴンにとっては、物理技で固める方が自然なんですよね、ということで考えました。
火力をギリギリ補えている鉢巻か、ギリギリ足りない代わりに技を広範囲に打ち分けられる珠かの選択となります。

陽気鉢巻逆鱗の指数は41,040です。珠で35,568。致命的に低いですね。しかし、草食によるAランク上昇が入ると鉢巻61,650・珠53,352まで跳ね上がります。意地カイリューの鉢巻逆鱗が55,080であることを考えるとかなり高い指数であることがわかります。

また、ヌメルゴンカイリューオノノクスとは異なる攻撃範囲を持っています。
鉢巻パワーウィップがB特化スイクンに確定2発となり、逆鱗を打たずともスイクンに致命傷を与えられることがわかりますスイクンには珠ウィップでも高乱数2発(81.3%)であり、逆鱗を打たずにこのダメージを引き出せるのはドラゴンの中でも少数派です。また、ヌメルゴンの中では数少ない、瞑想ねむカゴスイクンの起点にされない型です。他のパワーウィップの仮想敵として、H振りマリルリも鉢巻なら超高乱数1発に入れることができ、水タイプに対して非常に高い打点となっていることがわかるかと思います。水ロトムに繰り出す際に鬼火を貰う可能性があるのが不安なところですね。
鉢巻アイアンテールならH振りニンフィアまで確定で持っていけます。珠だと低乱数(18.8%)ですが、フェアリーへの奇襲性能としては十二分のパワーがありますね。当然ながらトゲキッスメガサーナイトへも全技全型で最高打点となります。物理型ならメガクチート以外のフェアリーに強気に出られるところもセールスポイントですね。
地震も不一致ながらなかなかのパワーを発揮します。まず盾ギルガルドを鉢巻なら確定2発に、草食発動時にH振りメガフシギバナを超高乱数2発圏内に入れることができます。
物理がバレた後にハッサムの起点にされないように炎のパンチも欲しくなりそうです。鉢巻炎のパンチがH振りメガハッサムに中乱数1発です。

逆鱗とウィップは(他物理ドラゴンとの差別化の意味でも)確定として、さらに仮に技の3枠目を使い勝手の良い地震としても、夜も眠れなくなるほど技スペースがありません。
3枠目と4枠目の技はパーティが仮決定してから考え始めても良いかもしれませんね。


最初陽気で考え始めたので陽気を基本で話を進めていましたが、サイクルに入れるなら意地っ張りでも良いかもしれません。耐久に振らなければキノガッサも安定しないので。
ただ奇襲で相手フェアリーを倒したあとにサイクルが成り立つのかという疑問も残ります。フェアリーを倒せば逆鱗の通りが良さそうですし。
普通にヌメルゴンらしいサイクルがしたい・メガフシギバナ相手に絶対龍技を打ちたくない・それでいてマリルリが大嫌い、という目的や希望が揃えば、意地っ張りHAベースも選択肢に挙がるでしょう。あとは単に火力が足りない時ですね。鉢巻ポケモンの1.1倍の倍率は余裕で乱数が動きますので。
陽気であれば中速域のポケモンは軒並み抜けるようになるので、純粋に範囲が広がります。最初自分は「せっかく眼鏡ウォッシュロトムヌメルゴンを合わせてもボルチェンで逃げられるの癪だなあ」から始まったので最速を取りました。発想の原点となった上項の【せっかちヌメルゴン】にも影響を受けていると思います。


正直この型を思いついてしまったがためにヌメルゴンの記事を書き始めました。
私は満足です。





【案6.ねむカゴ型】
性格:おだやかorしんちょうorなまいき
特性:そうしょく
持ち物:カゴのみ
努力値:HDベース
優先技:ねむる/どくどく

努力値サンプル〉
※ぶっちゃけHD252で良いですね
(しんちょう)204-0-36-4-252-12
H…実数値191
HD…できるだけ高くぶっぱ
S…遅いメリットがないので80族+2
B…残り、無振りギャラドスの氷の牙が確定3発程度
C…端数4

毒々を打って眠るだけの古典的な耐久型です。チョッキ型よりも耐久指数は落ちますが、再生技を得たことで、実耐久は全てのヌメルゴンの型の中で二番目に高くなります。
ヌメルゴンが回復ソースを持って弱いわけがないよね?」という発想からの型ですね。メジャーなヌメルゴンの型は補助技を一切採用しないため、サイクルで削り落とせばいいと考えている相手を出し抜ける可能性があります。
チョッキ型や眼鏡では相手をしづらかったクレセリアやポリゴン2、サンダーなども相手をできるようになり、持ち前の特殊耐久で並の特殊アタッカーは(毒を打って寝てるだけで)封殺することが可能です。C特化ランターンの冷凍ビームや化身ボルトロスの珠めざ氷程度なら素眠りでも余裕で回復が追いつきます。
眠るを採用することでチョッキ型で怖かった熱湯火傷やヘドロ爆弾の毒をほとんど恐れなくなるのも嬉しいですね。

技は型のコンセプトである【ねむる】が確定、メインダメージソースとなる【どくどく】もこの型では抜く理由がありません。火力なんてありませんし。
残り2枠はタイプ一致で一番打点の高い【りゅうのはどう】、ヒードランへの唯一の有効打となる【じしん】、鋼タイプのハッサムナットレイを焼いたり、フシギバナへの火傷も期待できる【かえんほうしゃ】の3つの技が選択技に上がります。
範囲を確保するなら地震と火炎放射の優先度が高いですね。

特殊や耐久相手には滅法強いはずですが、第6世代であまり流行らなかったのは物理中心の環境だったからですかね。
ループ気味のパーティに入れてもよく動いてくれそうです。

わかりやすくD特化運用で考えましたが、過剰耐久なら穏やかHCベースで運用しても良いかもしれません。龍の波動も積極採用できるようになります。





【案7.ねむねご型】
性格:おだやかorひかえめ
特性:そうしょく
持ち物:たべのこし
努力値:HDベースorHCベース
優先技:ねむる/ねごと/かえんほうしゃ
選択技:りゅうのはどう/10万ボルト

努力値サンプル〉
(おだやか)H220-0-4-4-252-28
H…実数値193
HD…特殊耐久を極力高く
B…乱数動くことを淡く期待して4振り
S…残り、実数値104
C…端数

ヌメルゴンが回復ソースを持って弱いわけがないよねパート2。恐らく受けループに採用されてるヌメルゴンはこれですよね?(無知)
多重回復ソースを持ち、それによってできる隙を寝言で解消した型です。残飯でHPが回復し続けるので、寝ながらサイクルを回すことも可能です。実耐久は全てのヌメルゴンの型の中で最も高くなります。
非常に場持ちが良く、メガヤドランとの相性が非常に良好ですね。

技はコンセプトである【ねむる】【ねごと】は確定。メガフシギバナや道連れゲンガー相手に火傷を引ける【かえんほうしゃ】も大抵確定だと思います。
残りの一枠は好みでしょうか。どちらも範囲を広げるための技です。

性格努力値は恐らく大抵の場合穏やかHDベースになると思いますが、非ループパや、攻撃的なループパでは控えめHCベースで遂行速度を速めるのも良いと思います。龍の波動の火力にも期待できるようになります。
ちなみに珠テクニガッサのマッハパンチ確定2耐えはH220振りの場合B164振りで実現します。これに意味があるかはループパーティを使ったことがないのでわかりません。(適当)


やることも役割も大雑把且つ地味すぎて書くことありませんね。
実際に使ったことがあれば語れる展開もあるのでしょうが。
大抵ヤドランと組まれるはずですので、物理ポケモンを連れていくだけではねむねごヌメルゴン対策としては弱いです。





【案8.残飯毒みが型】
性格:おくびょう
特性:そうしょく
持ち物:たべのこし
個体値:A0個体
努力値:H220-0-36-0-0-252(確定)
優先技:どくどく/みがわり
選択技:じしん/かえんほうしゃ/りゅうのはどう/まもる

ヌメルゴンが回復ソースを(以下略)
圧倒的特殊耐久から身代わりを張って毒殺します。古典的毒みが型ですね。ヒードランギルガルドにはないウィークポイントはハイパーボイスを等倍以上で通してしまうことです。鋼もないので抵抗もかなり少なくなっています。しかし、地震火炎放射を採用することでクレセドランやサンダーナットの並びをハメ殺せる型となっています。
クレセリアの冷凍ビームやサンダーのめざ氷は最高乱数以外身代わりが耐えます。また、このABラインにすることにより不一致イカサマも高乱数で耐えることができます。これにより、クレセドラン、サンダーナットどちらの誰の前であっても強く出ることが可能で、(ギルガルドの苦手な)ブラッキーなどのイカサマ耐久ポケモンも起点にしかなりません。
上記の理由から自分の中では【じしん・かえんほうしゃ】の優先度が高いのですが、龍の波動+地震や龍の波動+守るの組み合わせも無くはないと思うので選択肢として残しました。

流し性能は極めて高く身代わりを安定して残せることが強みで、ハイパーボイス系の音技や氷柱針、ロックブラスト、ミサイル針といった強力な連続技が余裕で貫通してしまうのが弱みで悩みのタネです。
そこら辺をまとめてシバけそうなメガバシャーモが味方にいるとヌメルゴンを選出できない際に心強いでしょうか。
2メガ体制のメガバシャーモ軸とヌメルゴン+メガヤドラン軸の全く性質の異なる2つの並びを自然と作れます。バシャーモヤドランでサンダーボルトロスを強烈に呼び込める点もなかなか良さそうです。
正直この並びはこの型に限らず良いですけどね。




【案9.ゴツメぬめぬめ型】

没案
こんな型がその昔あったよってだけ。
あと今さら特性ぬめぬめの採用価値について。

xyの頃から稀にいたゴツゴツメット被ったぬめぬめヌメルゴン
メガガルーラに繰り出し、ゴツゴツメット2回とぬめぬめを2回触らせ、メガガルーラをズタボロ…もといぬめぬめのグチャグチャにすることを主目的として至るところで提案されました。
当時はメガガルーラと言えば捨て身タックルか恩返ししかいなかったのでそれなりに使われていたと記憶しています。ヌメルゴン自体の採用率もxy初期の頃は高かったです。

…が、時は流れ。オメガルビーアルファサファイア環境になり、環境もメタが進むとメガガルーラが秘密の力を持ち始めました(というかorasで秘密の力を入手しました)。
非接触技である秘密の力を採用することでメガガルーラ対策筆頭であったゴツゴツメットや鉄の棘、鮫肌の負担を回避しようとした型で、型登場当初は火力の低さと相まって採用率はぼちぼちといったところでした(10%強程度)。
しかし、シーズンが進むに従って型が洗練され、採用率は右肩上がりに増えていき、oras環境終盤では30〜40%ほどの採用率を誇っていました。耐久が高く試行回数が稼げるガルーラにとっては麻痺の追加効果の影響も馬鹿にならなかったのでしょう(メガガルーラ使ったことない上にメガルカのせいであまり苦戦した記憶ないので知りません)。


といった感じに秘密の力メガガルーラが増加すると、接触技にしか発動しない【ゴツゴツメット】と【ぬめぬめ】を採用したヌメルゴンがどうなるか、言うに及びません。
他のメジャーなゴツメ持ちポケモンと違って物理方面へ役割を全く持てなかったことも影響しています。


というのもそもそもの話、元々環境の中心にいた物理とは以下であり、

メガガルーラ…非接触技ノーマル技を得て最強を維持し続けたポケモン、氷タイプのメガガルーラ
ガブリアス…非接触の地震、確1の逆鱗
ファイアロー…メインウェポンは先制技
メガバシャーモ…加速、確1の飛び膝蹴り
・霊ランドロス…非接触の地震、蜻蛉返り
メガクチート…鈍足、むり
マリルリ…鈍足、強力な先制技、むり
メガリザードンX…確1の逆鱗、リザYの択
メガボーマンダ…確1の捨て身逆鱗、突破不能のHD型、特殊主体型
キノガッサ…ぬめぬめだと胞子の起点
ギルガルド…特殊型と半々、鈍足、先制技
メガルカリオ…特殊型と半々、確1のインファイト、強力な先制技
マンムー…一致技が非接触、氷柱針
etc...

ゴツゴツメットやぬめぬめ以前に、物理方面にヌメルゴンがまっっっっったく刺さっていないのでした。まっっっっったくです。普通は局所的には刺さったりするもんなんですけどね。
これはBが並で且つタイプもタイプなので仕方ないことなのですが…。
そしてゴツゴツメットも刺さるようには見えませんよね?どう頑張っても複数回触らせるには無理があるポケモンばかりです。
よってゴツメぬめぬめヌメルゴンは、最初からほとんど対メガガルーラとしての役割、またクッションとして物理ドラゴンに対して捨て気味に投げられる役割しか持てませんでした。こんな状況でメガガルーラが非接触技をメインに戦い出したら絶望ですね。

もちろん物理ドラゴンにぬめぬめが発動すれば影響は大きいですが、それをギミックに組み込むにはぬめぬめの狙える範囲が狭く、構築の穴埋めに組み込むとなっても範囲の狭いゴツメぬめぬめヌメルゴンが埋められる穴はあまりなく…

ぬめぬめ型の研究が進まないのは必然としか言えないような環境でした。


そのような背景があり、改めてぬめぬめについて考察しましたが

・役割遂行後にヌメルゴンを捨てるタイミングで“置き土産”として残せれば御の字
・物理ドラゴンに対する緊急切り返し手段としてのみ採用検討可能

との結論にしか至りませんでした。

前者に関しては役割を意識するヌメルゴンには草食の優先度が高すぎるためにほぼ無いとは思いますが、積極的に狙いにいくものでも期待して運用するものでも無いというくらいの意味合いです。相手の特殊アタッカーを倒せさえすればヌメルゴンを残す理由もないので、そういうタイミングの話ですね。

後者に関しては主に【きあいのタスキ型】で話に出てきましたね。この記事内で唯一ぬめぬめに対してポジティヴな意見を出した部分でした。これは気合いの襷であることが大切なのではなく(あったらもちろん便利ですが)、持ち物は何であろうと、ASベースやCSベースで優先度が上がると考えます。耐久に振る型は役割重視の型であり、特性は純粋に役割範囲の広がる【そうしょく】を選択するのがセオリーですが、例えば気合いの襷型や拘りスカーフ型はヌメルゴンにとっては奇襲タイプの型になり、サイクル戦における役割なんて無くても構いません(それでも特殊を流せちゃうあたりが600族ですが)。スカーフバンギラスにも役割は持たせませんよね。よって、草食である意味合いもHCベースやHDベースの型よりも薄くなります。
つまり、役割の薄いヌメルゴンならばぬめぬめを物理ドラゴンに対する緊急切り返し手段として採用する余地が生まれます。ガブマンダカイリューリザードンに対するジョーカーは何枚持っていても良いですよね。物理メガルカリオや蹴手繰りゲッコウガにも一応刺さると思います。


結論:現状ヌメルゴンでぬめぬめを積極採用する理由はありません。ただし、草食を切れる型かつ草食を必要としないパーティでのみ消極的に採用することは有りです。


脱出ヌメルゴンは面白そうではあるんですけどね、受動的かつ相手単体のみに作用するS操作ギミックを軸に考えるのは不安定すぎる気がして私は使える気がしません。
やはりぬめぬめを一番有効活用できそうなのはASかCSヌメルゴンですね。

もしくは、何なら【輝石ヌメイル】が一番ぬめぬめできるのかもしれません。
図太いB特化なら耐久指数は物理で10%・特殊で5%ほどヌメルゴンを上回りますからね。
10分ほど真面目に考えても実用性のある型は何も思いつかなかったので誰か考えてください。




考えれば考えるほど、ヌメルゴンが高速再生技や滅びの歌や電磁波や凍える風使えたら強かったよなあって。
どうしてこんなに補助技の選択肢がないのでしょう。


と言うわけでここまで長々と読んで頂きありがとうございました。
日々少しずつ書き続け、気づけばヌメルゴンの記事だけで足掛け5日はかかってました。

600族なだけあってヌメルゴンには様々な道具に適性があり、様々な型で活躍できる可能性があることがわかったので我ながらとても充実した日々でした。


ただ書き疲れたので雑に締めます。