ヌメルゴン徹底考察記事のような第6世代育成論まとめのような何か
アクセス解析を改めてよく見たらアクセスの大半がフライゴンとムウマの記事に集中してますね。
単に競合サイトがなくて検索結果上位に出てるだけなのか(そのポケモンの)需要があるのかわかりませんが。
強いのになあ。一時期環境にぶっ刺さってたし。
今回は今までとは少し趣向を変えています。
今までは【ボトム-アップ】で考察をしつつも自分の中で運用済みの型がありましたが(つまり結論ありきで記事を書いていましたが)、今回は自分の中でも記事を書きながら型の考案をしていきたいと思います。
つまり、「気になっていたけれど第6世代で考察を深められなかったポケモンを掘り下げる」ことを目的とした記事です。
よって育成論部分では、【〜型】ではなく【案1.〜型】【案2.〜型】といった書き方になると思います。そして、実戦で本当に使える型・使えた型である保証は一切ありません。もちろん結果的にテンプレ育成論補完のようになる側面もあるとは思いますが。
そのことを予めご了承ください。
でもまあ、結局サンムーン以降の参考までに、ってところは今までと変わりませんね。
第6世代で追加された600族ドラゴンです。その癒し系の見た目とアニメで抜擢されたことからもそこそこ人気のあるポケモンではないでしょうか。
600族としては初の特殊条件進化であるために、xy発売当初はちょっとした話題になりました。
この高スペックのポケモンをマイナーと呼ぶのは賛否両論起きそうですが、ガチ環境で数を見ないという意味で私の中ではマイナーポケモンとして扱わせていただきます。中堅パや低〜中レートでは見ましたけどね。けれど事実、少なくともレート上位やオフで成績を残した構築ではそこまで見かけませんし、ネットでは「600族最弱」の呼び声も高いです。
好成績を残したことがないわけではないんですけどね、2100オーバー2200オーバーの構築にも採用されてましたし。
ただし皮肉交じりに「第6世代に600族居たっけ?」とまで言われてしまう程度にはガチ環境での採用率は低いです。
参考までに他の600族(準伝含まず)を見てみると
第1世代…カイリュー
第2世代…バンギラス
第4世代…ガブリアス
第5世代…サザンドラ
例外なくAかCのどちらかが最高峰の数値を持っており、しかしそれに特化せずとも物理・特殊・補助技のどれも使いこなすことが可能です。
高種族値ゆえに耐久も悪くなく、その柔軟性から様々な型や構築に適応があります。
一方のヌメルゴンも同様に非常に多くの技を使いこなし、多くの型が考案されています。
攻撃技に関して言えば全てのポケモンの中でもトップクラスのレパートリーでしょうか。
しかし一般600族としては初めての【耐久寄り】種族値配分となっており、補助技のレパートリーは極めて少なくなっているなど、なかなかイレギュラーな存在となっています。
基礎スペックをおさらいしましょう。
タイプ:ドラゴン
特性:うるおいボディ/そうしょく/ぬめぬめ
種族値:90-100-70-110-150-80
半減:炎、電気、草、水
抜群:氷、ドラゴン、フェアリー
主な物理技
逆鱗、地震、地ならし、岩雪崩
炎のパンチ、雷パンチ、気合いパンチ、馬鹿力
カウンター、フェイント
主な特殊技
龍星群、龍の波動、濁流、めざめるパワー
炎・氷・電気の90・110技
ヘドロウェーブ、ヘドロ爆弾、気合い玉、まとわりつく
主な補助技
堪える、溶ける、鈍い
砂以外の天候技、毒々、眠る
まず、ただでさえ600族ドラゴンは数が多いので、生まれからして強力なライバル(と同時に天敵)が多数いますね。
特性は既に隠し含め3種類が解禁されています。
どれも汎用特性というよりはピンポイントで働く個性的な特性ですね。
【ぬめぬめ】は専用特性であり、ヌメルゴンに直接攻撃をした相手のSランクを1段階下げるというものになっています。物理アタッカーのほとんどは直接攻撃技を有しており、多くの相手に特性を発動させることができそうです。それを活躍させられるかはまた別の話ですが…
【そうしょく】は草技を無効化し自身のAランクを1上昇させるものですね。覚える技と相まって相手の草タイプに役割を持つことができそうです。草技には厄介な技が多く、パーティのセーフティネットとしての役割を期待できます。
【うるおいボディ】もぬめぬめ同様に生息地や進化方法、見た目に合わせた、設定由来の特性でしょうか。雨時に状態異常を快復する特性ですが、雨パに入れるのならば草食の方が何かと便利そうです。自身で雨を降らせて眠るを疑似高速再生技にする型での使用が主になるでしょうか。しかしガチ環境でそんなことをしている暇があるかを含めて採用は要検討が必要そうです。
種族値で目を引くのは150ある特防ですね。
代わりに物理耐久は並程度に設定されており、前述の【ぬめぬめ】とはやや相性が悪いように見えます。ゲーフリとしては「特殊を封殺し、呼び込む物理にもタダでは殴らせない」といったイメージの設計なのでしょうか。溶けるや鈍い、カウンターからもそんな意図が見え隠れしますね。
他の種族値はかなり平均的で、両刀系のACを持ち、素早さは中速域となっています。
S80というのはあまり宜しくない数字ですね。ご存知の通り、上にも下にも超激戦区の数字です。アタッカー寄りに使おうと耐久寄りに使おうと、S調整をした方が使いやすそうです。
技は見ての通り、欲しくなりそうな通常攻撃技は物理も特殊も一通り揃っています。何なら先制技のフェイントもあります。
その代わり補助技は全くありません。怠けるや自己再生といった高速再生技が無いのは露骨なバランス調整ですね。
汎用補助技以外は【こらえる】【とける】【のろい】のみとなっています。どれも使い所が難しそうなものばかりです。上手く積めれば強そうではありますが、高速再生技を持たないところからも安定させるのは少々難しいでしょうか。火力や速度補強系の積み技も設置技も行動阻害技もないため、できることは一見限られそうです。
しかし腐っても600族であるので、努力値振りと持ち物の自由度、技の自由度はかなり高いはずです。S80という素早さも、最速から無振りまで選択肢にあると考えればヌメルゴンの型の自由度を高めていると考えることもできます。
型を考える前に、まずそもそも、ヌメルゴンの最大の特徴である特防はどの程度のものなのでしょうか。
そして並の物理は実際にはどの程度まで耐えられるのでしょうか。
A100・C110という数字はイメージしやすいですが、D150はダメージ感覚が掴めないですよね。
ざっくりと見ていきます。
ヌメルゴンの耐久指数と被ダメ目安
無振り物理(14,850)、特殊(28,050)
194メガガルーラの秘密の力まで確定2発
172ヒートロトムの眼鏡オーバーヒートが超超高乱数3発
194サザンドラの龍星群がギリギリ確定1発
211メガリザードンYの晴れオーバーヒートが確定3発
特殊方面はもう何でもありの耐久ですね。チョッキを着ればめざ氷程度の攻撃では文字通りびくともしません。H振りのみでもそこらへんのポケモンの特防特化した指数を上回りますし、無振りでも役割遂行には十分足りてそうに見えます。
物理方面もさすがに硬くはありませんが、紙と言うほど柔らかくもないことがわかります。B特化指数の26,398は、同条件FCロトムより3.4%低い程度の耐久です。(ただしH振りのみだと種族値の関係から同条件FCロトムと11%の差ができてしまいます)
以上のことより、やはり600族だけあって耐久方面の努力値振りの自由度はかなり高そうです。それはつまり、火力調整や素早さ調整の選択肢も広がるということです。
種族値から見るセオリーとしてはHCベースがスタンダードになりそうですが、CSベース、またはASベースやHBベースも無いとは言い切れません。
となると性格もC補正A補正S補正、さらにD補正やB下降補正の両刀性格まで選択肢に上がるでしょうか。
このことを踏まえて、さらに覚える技や特性を加味して実戦で使えそうな型を模索していきたいと思います。
必然的に第6世代で使用されていた型が多くなると思いますが、正直ヌメルゴン事情には明るくないのでそこら辺はあまり考えずにいこうと思います。あと差別化についても。構築の組み方は考えなければなりませんが、600族で差別化を考えなければならなくなったら末期ですね。(第3第4世代のカイリューは初代組なのでセーフ。第5世代で露骨なテコ入れもされたしね)
あと努力値サンプルは一応考えますが、サンプルはサンプルなので考察の際には結構無視して話しています。
案1〜案8+没案の9つの型をお届けします。
【案1.とつげきチョッキ型】
性格:ひかえめorおっとり
特性:そうしょくorぬめぬめ
努力値:HCベースに調整
〈努力値サンプル〉
(控えめ・おっとり)204-0-4-236-4-60
H…実数値191
HB…鉢巻アローのブレバが超低乱数1
HD…珠ゲッコの冷bが超超低乱数3
霊ボルトのランク+2めざ氷が確定3
S…実数値108FCロトム抜き抜き
C…余り、できるだけ振れるように耐久は控えめに
恐らく第6世代で一番使われていた突撃チョッキ型。
ヌメルゴンほどの特防指数になると再生技や補助技を持たなくても【受け】【誤魔化し】による【流し】が成り立つ場面もあり、高速再生技を持たないヌメルゴンに特殊受けやサイクルへの積極参加をさせたいが為に生まれた型です、タブンネ?
圧倒的Dにより特殊を封殺し、物理・特殊ともに多彩な技を打ち分け的確に弱点を突く、というヌメルゴンの長所が如何なく発揮される型だと思います。持ち物補正がないため、火力が高いとは言えないのが欠点ですね。C110なので低くもないと思いますが。
特性は眠り粉やキノコの胞子、宿り木の種を回避できる草食が最有力です。特別な事情がない限りは草食で良いでしょう。しかし、パーティが草を呼ばず、草タイプに繰り出す予定がなければ思いがけないところで発動するぬめぬめでも良いと思います。補助技を考慮しなければ元々草タイプには圧倒的に優位に立っています。
最も、ぬめぬめが発動する=ヌメルゴンは捨てることとなります。
【げきりん】は積極的にサイクルを回す中で打てる技ではないのでメインウェポンは【りゅうせいぐん】に。必然的に特攻ベースに型を組み立てます。特化龍星群の指数は34,710、2連打(1.5発)の指数は52,065です。そして龍技と相性が良く、メガクチートへの最大打点となる特殊炎技までは確定で良いと思います。ちなみに特化【だいもんじ】はH振りメガクチートを確定2発であり、【かえんほうしゃ】はH振りナットレイを高乱数1発で、H振ってDをちょっと調整しているメガハッサムも確定1発にできます。チョッキを着てるので火力を取りたくなりますが、炎技は好みで選んで問題なさそうです。
サブウェポンは…パーティの苦手を埋められるように、としか言えませんね。本来考察でこんな投げやりじゃあいけないのでしょうが、技の選択肢が多すぎます。
フェアリーに対して打点を持てる技はひとつは欲しいところです。ニンフィアまで広く刺さる【ヘドロウェーブ】か、狙うのはマリルリやトゲキッスだけで良いと割り切るなら飛行タイプや水タイプの前でも安定行動となりやすい【10万ボルト】か、このどちらかですね。ヘドロウェーブならばオボンマリルリを2発で持っていけるようになり、10万ボルトを選べばギャラドス+メガライボルトの並びにも強く出られるようになります。
【きあいだま】は中間択として、もしくは安定行動として打つことが多い技です。H振り程度の輝石ポリゴン2ならば超高乱数2発で持っていきます。【だくりゅう】も同じく中間択や、炎・地面タイプへの龍星群を嫌う場合に。
物理技は控えめでも選択肢に入ります。無振りライコウやH振りヒードランに対して下降補正【じしん】が確定2発に、H振りバンギラスに対しても【ばかぢから】を連打で確定を取ることができます。H振りバンギラスに対しては砂下龍星群→馬鹿力の流れでも確定を取ることができます。
龍星群を採用する以上は、特殊技で固めるよりは物理技も採用して弱点を突き続けられるような構成にした方が動きやすそうですね。
チョッキヌメルゴンは馬鹿みたいな耐久があり火力が際どいので、味方アタッカーの引き先としての存在でありたいですね。
逆に物理メガポケモンには良いように繰り出されてしまうので、そこをカバーできるポケモンが欲しいところです。この情報だけでぱっと思いつくところではメガヤドランとの相性が良さそうですね。正直どの型であろうとメガヤドランとの相性は素晴らしいことで有名ですが。ただ2匹とも耐久寄りなので、やはり高火力アタッカーは欲しくなります。
【案2.こだわり眼鏡型】
性格:ひかえめ
特性:そうしょく
努力値:HCベースに調整
優先技:りゅうのはどう
選択技:その他の特殊技すべて
〈努力値サンプル〉
(控えめ)204-0-4-236-4-60
H…実数値191
HB…鉢巻アローのブレバが超低乱数1
HD…特化メガフシギバナのヘドロ爆弾2発と毒ダメ2回まで確定耐え
S…実数値108FCロトム抜き抜き
C…眼鏡龍の波動でH振りメガフシギバナを高乱数2発(94.9%)
チョッキヌメルゴンは耐久を伸ばしてダメージレースで有利になろうとした型ですが、こちらは逆に火力を極めてダメージレースで有利になろうとした型ですね。代わりに特殊への繰り出し性能は並のポケモンが特防特化した程度となってしまっています。チョッキ型の感覚、つまり特殊受けの感覚で使うと消耗が早く、相手の特殊アタッカーに崩されてしまう事態が発生してしまいます。眼鏡型のヌメルゴンはあくまで【重火力アタッカー】であるという意識を忘れないことが大切だと思います。
つまり特性は草食で確定、特攻ラインもメガフシギバナのことを考えるとほとんど下げられないので特化かそれに近い数値をキープしたいです。
Cラインの低い眼鏡型もポケモンのセオリー的には往々にして有りですが、ヌメルゴンに関しては無しだと考えています。せっかく光合成メガフシギバナに安定して勝てるという強力なストロングポイントがあるのにそれを捨てるのはもったいないですね。光合成メガフシギバナが環境から消え去ったらCラインを下げても良いと思います。
技はメガフシギバナの処理のため、そして高火力で連打の効く技としての【りゅうのはどう】が確定、個人的には【りゅうせいぐん】まで確定にしても良いと思います。特化ヌメルゴンのCは178、ラティオスのCが182であり、それに肉薄する火力の龍星群を打てるのはとても魅力的ですね。特防が常識的な範囲に落ちてしまったとはいえまだまだサイクルに介入できるので、相手のサイクルを早い段階から崩壊させられるかもしれません。
龍技を2つ採用するので、サブウェポンはフェアリーに通る【ヘドロウェーブ】の優先度がやや高いでしょうか。
残りの技は適当とかじゃなく何でもいいですね。大文字も気合玉も何でも欲しいくらいですが技スペがありません。
キノガッサやジャローダに強気に繰り出せたり(メガ)ゲンガーやギルガルド、メガリザードンYに後出しできるタイプ相性と特殊耐久があるので差別化は要りませんが、構築を組む際にヌメルゴンである必然性があるのか、意識する必要がありそうです。地面が重いパーティならばヌメルゴンの採用は見送るべきでしょうし、草が重いならヌメルゴンを採用したいです。
フェアリーや物理ドラゴンを出されがちなので、蜻蛉持ちメガハッサムは最高のパートナーになれそうです。
【案3.こだわりスカーフ型】
性格:おくびょう
特性:そうしょくorぬめぬめ
努力値:CS全振りor微調整
〈努力値サンプル〉
(臆病)0-0-36-228-0-244
HB…キノガッサのテクニマッパが低乱数2(7.8%)
ファイアローの珠ブレバ確定耐え
S…スカーフ込み実数値216(準速霊ラン抜き)
C…残り
事前の確認から、ヌメルゴンは無振りでも最低限の耐久(特にD方面)を有していることが確認できたので、欠点でもある足の遅さをカバーした【奇襲タイプ】のスカーフ型を考案。第6世代にも稀にいたらしいですが直接出会ったことはありませんでした。
私がよくスカーフ型に対して奇襲タイプだのエースタイプだの言ってましたが、ヌメルゴンは純粋な奇襲タイプですね。ヌメルゴン自身が一番役割を持てる型が耐久寄りの型であり、どのプレイヤーも間違いなくそれを念頭に動くので、その意識の死角を突く型です。
Cも足りてるわけではないので振り切りたいですね。
特性は一部草タイプへ役割を持たせるための草食か、役割なんてないと割り切ってスカーフ龍・龍舞ポケモンへの緊急切り返し手段となるぬめぬめかの選択です。
技はメイン技【りゅうせいぐん】と意識した霊獣ランドロスへの打点【れいとうビーム】は確定です。他はフェアリーへの打点、草や鋼への最高打点、悪ゲッコウガやバンギラスへの最高打点などを意識して技を選びます。
XかYかの判別によって対処法がガラッと変わるリザードンに対して、上から初手龍星群が安定するのは強みですね。リザードンYが脅威にならないことは事前に確認済みです。つまり特殊方面は半減であれば大火力でも確定3発以下に、並の火力なら弱点を突かれても確定2発に抑えられる耐久があるということなので、無振りであっても積極的にサイクルに介入できることがわかります。CSぶっぱでこの耐久を確保できるのはさすが600族と感服します。(スカーフヌメルゴンを考えて計算して、初めてヌメルゴンが600族だと実感しました。ごめんよヌメルゴン)
先発に出てくるポケモンに比較的強く、先発適性は高いですが、この持ち前の特殊耐久と特性草食、奇襲能力により後続に控えることもできます。相手のパーティの誰を、どのタイミングで倒したいかをしっかりと選出段階で意識することが大切ですね。
当然ながら型バレ後に起点にもされやすいため、そのケアも常に意識していきたいです。
初手スカーフガブリアスに逆鱗を打たれたら、後続で剣舞ガン積みしたり腹太鼓叩いて相手に土下座を強いりましょう。
【案4.きあいのタスキ型】
性格:せっかち
特性:ぬめぬめorそうしょく
努力値:ASベース
選択技:すべての技(雑)
その発想はなかった、やられた、となった型。私の発案ではなく、ムウマージで有名なとある方が使用していたヌメルゴンです。その方はパーティの関係からせっかち個体を愛用していたようですが、臆病個体も無しではないと思います。最も耐久に振らなく襷を持つのであればせっかちのデメリットもあまりありませんが。(草食の場合はキノガッサからのダメージが気になる)
ASベースの場合はA228がひとつの目安となるようです。【ばかぢから】でH振りバンギラスを確定で持っていけます。また、Aに厚く振ったことで、マリルリに対して【パワーウィップ】をオボン込み確定2発にすることができます。
また最速を取ることで中速域のポケモンを大体抜けるようになるため、多くの相手に上から負担をかけることができます。ヒードランにも上から技を打つことができるようになり、足の遅いマンムーや最速を取らないカイリューにも上から一撃を加えることができます。
ガブリアスやボーマンダの剣舞龍舞逆鱗捨て身、メガガルーラの猫騙しに捨て気味に繰り出し、S逆転から倒す又は負担をかけて退場、といった動きも(いざという時は)可能になります。ギミック込みのクッションといった感じですね。こういう動きもでき、またせっかくの襷なので、龍への遂行技として龍星群や冷凍ビームは欲しいところです。
襷カウンターという物理へのブレイクスルー技を持てるのも面白いですね。
スカーフ型でも言いましたが、耐久無振りでもD方面は最低限サイクルに参加する能力はあるので、普通のヌメルゴンとしても使えそうです。
【案5.物理基本型】
性格:ようき(いじっぱり)
特性:そうしょく
持ち物:こだわりハチマキorいのちのたま
努力値AS全振り(HAベース)
まさかの物理基本型。まさかの鉢巻ヌメルゴン。鉢巻型と命の珠型に分ける意味もないかなと思って基本型と銘打ちました。
火力をギリギリ補えている鉢巻か、ギリギリ足りない代わりに技を広範囲に打ち分けられる珠かの選択となります。
陽気鉢巻逆鱗の指数は41,040です。珠で35,568。致命的に低いですね。しかし、草食によるAランク上昇が入ると鉢巻61,650・珠53,352まで跳ね上がります。意地カイリューの鉢巻逆鱗が55,080であることを考えるとかなり高い指数であることがわかります。
鉢巻パワーウィップがB特化スイクンに確定2発となり、逆鱗を打たずともスイクンに致命傷を与えられることがわかります。スイクンには珠ウィップでも高乱数2発(81.3%)であり、逆鱗を打たずにこのダメージを引き出せるのはドラゴンの中でも少数派です。また、ヌメルゴンの中では数少ない、瞑想ねむカゴスイクンの起点にされない型です。他のパワーウィップの仮想敵として、H振りマリルリも鉢巻なら超高乱数1発に入れることができ、水タイプに対して非常に高い打点となっていることがわかるかと思います。水ロトムに繰り出す際に鬼火を貰う可能性があるのが不安なところですね。
鉢巻アイアンテールならH振りニンフィアまで確定で持っていけます。珠だと低乱数(18.8%)ですが、フェアリーへの奇襲性能としては十二分のパワーがありますね。当然ながらトゲキッスやメガサーナイトへも全技全型で最高打点となります。物理型ならメガクチート以外のフェアリーに強気に出られるところもセールスポイントですね。
逆鱗とウィップは(他物理ドラゴンとの差別化の意味でも)確定として、さらに仮に技の3枠目を使い勝手の良い地震としても、夜も眠れなくなるほど技スペースがありません。
3枠目と4枠目の技はパーティが仮決定してから考え始めても良いかもしれませんね。
最初陽気で考え始めたので陽気を基本で話を進めていましたが、サイクルに入れるなら意地っ張りでも良いかもしれません。耐久に振らなければキノガッサも安定しないので。
ただ奇襲で相手フェアリーを倒したあとにサイクルが成り立つのかという疑問も残ります。フェアリーを倒せば逆鱗の通りが良さそうですし。
普通にヌメルゴンらしいサイクルがしたい・メガフシギバナ相手に絶対龍技を打ちたくない・それでいてマリルリが大嫌い、という目的や希望が揃えば、意地っ張りHAベースも選択肢に挙がるでしょう。あとは単に火力が足りない時ですね。鉢巻ポケモンの1.1倍の倍率は余裕で乱数が動きますので。
陽気であれば中速域のポケモンは軒並み抜けるようになるので、純粋に範囲が広がります。最初自分は「せっかく眼鏡ウォッシュロトムにヌメルゴンを合わせてもボルチェンで逃げられるの癪だなあ」から始まったので最速を取りました。発想の原点となった上項の【せっかちヌメルゴン】にも影響を受けていると思います。
正直この型を思いついてしまったがためにヌメルゴンの記事を書き始めました。
私は満足です。
【案6.ねむカゴ型】
性格:おだやかorしんちょうorなまいき
特性:そうしょく
持ち物:カゴのみ
努力値:HDベース
優先技:ねむる/どくどく
〈努力値サンプル〉
※ぶっちゃけHD252で良いですね
(しんちょう)204-0-36-4-252-12
H…実数値191
HD…できるだけ高くぶっぱ
S…遅いメリットがないので80族+2
B…残り、無振りギャラドスの氷の牙が確定3発程度
C…端数4
毒々を打って眠るだけの古典的な耐久型です。チョッキ型よりも耐久指数は落ちますが、再生技を得たことで、実耐久は全てのヌメルゴンの型の中で二番目に高くなります。
「ヌメルゴンが回復ソースを持って弱いわけがないよね?」という発想からの型ですね。メジャーなヌメルゴンの型は補助技を一切採用しないため、サイクルで削り落とせばいいと考えている相手を出し抜ける可能性があります。
チョッキ型や眼鏡では相手をしづらかったクレセリアやポリゴン2、サンダーなども相手をできるようになり、持ち前の特殊耐久で並の特殊アタッカーは(毒を打って寝てるだけで)封殺することが可能です。C特化ランターンの冷凍ビームや化身ボルトロスの珠めざ氷程度なら素眠りでも余裕で回復が追いつきます。
眠るを採用することでチョッキ型で怖かった熱湯火傷やヘドロ爆弾の毒をほとんど恐れなくなるのも嬉しいですね。
技は型のコンセプトである【ねむる】が確定、メインダメージソースとなる【どくどく】もこの型では抜く理由がありません。火力なんてありませんし。
残り2枠はタイプ一致で一番打点の高い【りゅうのはどう】、ヒードランへの唯一の有効打となる【じしん】、鋼タイプのハッサムやナットレイを焼いたり、フシギバナへの火傷も期待できる【かえんほうしゃ】の3つの技が選択技に上がります。
範囲を確保するなら地震と火炎放射の優先度が高いですね。
特殊や耐久相手には滅法強いはずですが、第6世代であまり流行らなかったのは物理中心の環境だったからですかね。
ループ気味のパーティに入れてもよく動いてくれそうです。
わかりやすくD特化運用で考えましたが、過剰耐久なら穏やかHCベースで運用しても良いかもしれません。龍の波動も積極採用できるようになります。
【案7.ねむねご型】
性格:おだやかorひかえめ
特性:そうしょく
持ち物:たべのこし
努力値:HDベースorHCベース
優先技:ねむる/ねごと/かえんほうしゃ
選択技:りゅうのはどう/10万ボルト
〈努力値サンプル〉
(おだやか)H220-0-4-4-252-28
H…実数値193
HD…特殊耐久を極力高く
B…乱数動くことを淡く期待して4振り
S…残り、実数値104
C…端数
多重回復ソースを持ち、それによってできる隙を寝言で解消した型です。残飯でHPが回復し続けるので、寝ながらサイクルを回すことも可能です。実耐久は全てのヌメルゴンの型の中で最も高くなります。
非常に場持ちが良く、メガヤドランとの相性が非常に良好ですね。
残りの一枠は好みでしょうか。どちらも範囲を広げるための技です。
性格努力値は恐らく大抵の場合穏やかHDベースになると思いますが、非ループパや、攻撃的なループパでは控えめHCベースで遂行速度を速めるのも良いと思います。龍の波動の火力にも期待できるようになります。
ちなみに珠テクニガッサのマッハパンチ確定2耐えはH220振りの場合B164振りで実現します。これに意味があるかはループパーティを使ったことがないのでわかりません。(適当)
やることも役割も大雑把且つ地味すぎて書くことありませんね。
実際に使ったことがあれば語れる展開もあるのでしょうが。
【案8.残飯毒みが型】
性格:おくびょう
特性:そうしょく
持ち物:たべのこし
個体値:A0個体
努力値:H220-0-36-0-0-252(確定)
優先技:どくどく/みがわり
ヌメルゴンが回復ソースを(以下略)
圧倒的特殊耐久から身代わりを張って毒殺します。古典的毒みが型ですね。ヒードランやギルガルドにはないウィークポイントはハイパーボイスを等倍以上で通してしまうことです。鋼もないので抵抗もかなり少なくなっています。しかし、地震火炎放射を採用することでクレセドランやサンダーナットの並びをハメ殺せる型となっています。
クレセリアの冷凍ビームやサンダーのめざ氷は最高乱数以外身代わりが耐えます。また、このABラインにすることにより不一致イカサマも高乱数で耐えることができます。これにより、クレセドラン、サンダーナットどちらの誰の前であっても強く出ることが可能で、(ギルガルドの苦手な)ブラッキーなどのイカサマ耐久ポケモンも起点にしかなりません。
流し性能は極めて高く身代わりを安定して残せることが強みで、ハイパーボイス系の音技や氷柱針、ロックブラスト、ミサイル針といった強力な連続技が余裕で貫通してしまうのが弱みで悩みのタネです。
正直この並びはこの型に限らず良いですけどね。
【案9.ゴツメぬめぬめ型】
没案。
こんな型がその昔あったよってだけ。
あと今さら特性ぬめぬめの採用価値について。
非接触技である秘密の力を採用することでメガガルーラ対策筆頭であったゴツゴツメットや鉄の棘、鮫肌の負担を回避しようとした型で、型登場当初は火力の低さと相まって採用率はぼちぼちといったところでした(10%強程度)。
しかし、シーズンが進むに従って型が洗練され、採用率は右肩上がりに増えていき、oras環境終盤では30〜40%ほどの採用率を誇っていました。耐久が高く試行回数が稼げるガルーラにとっては麻痺の追加効果の影響も馬鹿にならなかったのでしょう(メガガルーラ使ったことない上にメガルカのせいであまり苦戦した記憶ないので知りません)。
他のメジャーなゴツメ持ちポケモンと違って物理方面へ役割を全く持てなかったことも影響しています。
というのもそもそもの話、元々環境の中心にいた物理とは以下であり、
・ファイアロー…メインウェポンは先制技
・メガバシャーモ…加速、確1の飛び膝蹴り
・メガクチート…鈍足、むり
・マリルリ…鈍足、強力な先制技、むり
・メガリザードンX…確1の逆鱗、リザYの択
・メガボーマンダ…確1の捨て身逆鱗、突破不能のHD型、特殊主体型
・キノガッサ…ぬめぬめだと胞子の起点
・ギルガルド…特殊型と半々、鈍足、先制技
・マンムー…一致技が非接触、氷柱針
etc...
これはBが並で且つタイプもタイプなので仕方ないことなのですが…。
よってゴツメぬめぬめヌメルゴンは、最初からほとんど対メガガルーラとしての役割、またクッションとして物理ドラゴンに対して捨て気味に投げられる役割しか持てませんでした。こんな状況でメガガルーラが非接触技をメインに戦い出したら絶望ですね。
もちろん物理ドラゴンにぬめぬめが発動すれば影響は大きいですが、それをギミックに組み込むにはぬめぬめの狙える範囲が狭く、構築の穴埋めに組み込むとなっても範囲の狭いゴツメぬめぬめヌメルゴンが埋められる穴はあまりなく…
ぬめぬめ型の研究が進まないのは必然としか言えないような環境でした。
そのような背景があり、改めてぬめぬめについて考察しましたが
・役割遂行後にヌメルゴンを捨てるタイミングで“置き土産”として残せれば御の字
・物理ドラゴンに対する緊急切り返し手段としてのみ採用検討可能
との結論にしか至りませんでした。
前者に関しては役割を意識するヌメルゴンには草食の優先度が高すぎるためにほぼ無いとは思いますが、積極的に狙いにいくものでも期待して運用するものでも無いというくらいの意味合いです。相手の特殊アタッカーを倒せさえすればヌメルゴンを残す理由もないので、そういうタイミングの話ですね。
後者に関しては主に【きあいのタスキ型】で話に出てきましたね。この記事内で唯一ぬめぬめに対してポジティヴな意見を出した部分でした。これは気合いの襷であることが大切なのではなく(あったらもちろん便利ですが)、持ち物は何であろうと、ASベースやCSベースで優先度が上がると考えます。耐久に振る型は役割重視の型であり、特性は純粋に役割範囲の広がる【そうしょく】を選択するのがセオリーですが、例えば気合いの襷型や拘りスカーフ型はヌメルゴンにとっては奇襲タイプの型になり、サイクル戦における役割なんて無くても構いません(それでも特殊を流せちゃうあたりが600族ですが)。スカーフバンギラスにも役割は持たせませんよね。よって、草食である意味合いもHCベースやHDベースの型よりも薄くなります。
つまり、役割の薄いヌメルゴンならばぬめぬめを物理ドラゴンに対する緊急切り返し手段として採用する余地が生まれます。ガブマンダカイリューリザードンに対するジョーカーは何枚持っていても良いですよね。物理メガルカリオや蹴手繰りゲッコウガにも一応刺さると思います。
結論:現状ヌメルゴンでぬめぬめを積極採用する理由はありません。ただし、草食を切れる型かつ草食を必要としないパーティでのみ消極的に採用することは有りです。
脱出ヌメルゴンは面白そうではあるんですけどね、受動的かつ相手単体のみに作用するS操作ギミックを軸に考えるのは不安定すぎる気がして私は使える気がしません。
やはりぬめぬめを一番有効活用できそうなのはASかCSヌメルゴンですね。
もしくは、何なら【輝石ヌメイル】が一番ぬめぬめできるのかもしれません。
図太いB特化なら耐久指数は物理で10%・特殊で5%ほどヌメルゴンを上回りますからね。
10分ほど真面目に考えても実用性のある型は何も思いつかなかったので誰か考えてください。
考えれば考えるほど、ヌメルゴンが高速再生技や滅びの歌や電磁波や凍える風使えたら強かったよなあって。
どうしてこんなに補助技の選択肢がないのでしょう。
と言うわけでここまで長々と読んで頂きありがとうございました。
日々少しずつ書き続け、気づけばヌメルゴンの記事だけで足掛け5日はかかってました。
600族なだけあってヌメルゴンには様々な道具に適性があり、様々な型で活躍できる可能性があることがわかったので我ながらとても充実した日々でした。
ただ書き疲れたので雑に締めます。