命中75%は当たる

主にxy・orasの育成論の【記録】を目的としています。サンムーンに向けて、温故知新の精神で。

キュウコンの今までとこれから。育成論まとめ

書きたいことがあれば全て書くのが私のジャスティス。
目的は【記録】だからね。多少の長文はね?
読みやすさより情報量を優先しています。温故知新の精神で。
育成論は遥か後方に。



キュウコン

初代からいるポケモンで、そのビジュアルから大人のお友達に高い人気を誇るポケモンです。
初代ではウインディ系列の対となるポケモンとして登場。ラフレシア-ウツボットと共に、“同じ石で進化する対のポケモン”の先駆けとなりました。※ここでの【対のポケモン】は、セット発売されたバージョンの片方にしか野生で出現しないポケモンと定義。
第7世代ではガラパゴス化(リージョンフォルム?)したロコンやキュウコンが登場することが公表されています。タイプが変わることから、覚える技や特性、もしかしたら種族値までもが変わることが予想されるため、対戦においては全く別の新ポケモンと扱われるようになるかもしれません。
(11/11追記)アローラでは氷・フェアリータイプとなり、隠れ特性で【ゆきふらし】を獲得、さらに種族値は無駄なAをSに回されS109となるそうです。まるで違うポケモンですね。Cが上がらなかったので、日照りキュウコンと異なり低火力過ぎてそこまで流行らなそうですが、果たしてどうなるか。
そしてその種族値の変更を何故通常フォルムにも適応しなかったのか。訴訟。

対戦環境においては、長らく不遇のポケモンでした。
まず、炎タイプというだけで不遇の時代が長かったですからね。
第3世代でバシャーモがこらカム起死回生で躍進を、第4世代でゴウカザルが役割理論の破壊者として台頭するまではイマイチぱっとした活躍がないタイプでした。

キュウコンは第5世代で特性【ひでり】を獲得。それまでグラードンカイオーガ専用特性だった2つの特性がキュウコンニョロトノに与えられました。
これにより第5世代は、既に一般ポケモンに解禁されていた砂・霰と合わせて天候パーティが対戦環境を支配する時代となりました。もちろん天候に依存しない構築も数多く誕生しましたが、それらの構築も対天候を意識したものがほとんどでした。しかし、キュウコンスタンや特に晴れパーティと呼ばれるようなパーティの数は、決して多いとは言えないものでした。
大きな理由として、晴れエースの不在。雨パにおけるキングドラ・ルンパッパ、砂パにおけるドリュウズガブリアス、霰パにおけるトドゼルガといった、天候と強力なシナジーを発揮するポケモンが存在しなかったことが挙げられます。【ようりょくそ】で【ソーラービーム】を放てるポケモンが本来であればそれに当たるのですが、①葉緑素持ちに高スペックで範囲の広いアタッカーがいない、②ソーラービームは天候を書き換えられると致命的な隙を作る、③そもそも草タイプの技が環境に刺さらない(抵抗タイプが多い)などの理由から、積極採用する人は少なかったです。

また、キュウコン自体が環境に刺さりづらいという理由もありました。
まず、大流行した砂パと雨パの始動役であるポケモンに弱く、それらのポケモンとの偶発対面ではSの関係からかなりの高確率で天候を支配されてしまうという致命的な欠点がありました。また相手のパーティに1匹はいるであろうドラゴンエースに不利対面を作ってしまい、当時の主流であった補助技主体のキュウコンではクレセドランの並びに無力であるなど、常に逆風が吹き荒れてました。霰パの数も比較的少ないもののノオースタンがよく使われていたのは、ユキノオー自体が砂・雨の天候始動役に強く、そもそも草+氷の範囲が比較的広く、霰の効果で襷やマルスケを潰せ、ユキノオー自体のスペックも低くなく、【ノオースタン】と呼ばれるパーティが第4世代から熱心に研究され完成度の高い構築だった等の理由によるものでした。

このように、キュウコンスタンやキュウコン自体には【ひでり】を持ってしても余りある欠点があり、「晴れやキュウコンが刺さっているから使う」ではなく「晴れで強いパーティを組んでみる」というフロンティア精神で構築を考えていた人が大半であったように思います。
キュウコンスタンに必ずと言っていいほど採用されていたクレセリアの【つきのひかり】も天候書き換えで効果が激減しますし…ゲーフリは晴れに何の恨みがあるんですかね…。

そんな中でも第5世代ではレート順位一桁に乗せた晴れパも登場しました。
【過剰晴れ】
ボーマンダが大好きだった私も当時衝撃を受け大いに参考にさせて頂いたことがあります。もちろんルカリオ入りなので参考にできるのは考え方くらいでしたが。
キュウコンの火力で相手パーティ(特に物理受けや鋼タイプ)に負担をかけ、相手のアタッカーはゾンビのようなクレセリアで削り、〆に天候依存のない物理エースを通していく。もしくはエースで崩し、キュウコンクレセリアで詰める。
このスタンスはorasのキュウコンスタンにおいても変わらない、恐らく第7世代においてもスタンダードな構築の組み方になるのではないでしょうか。天候始動役がサポーターやクッション、奇襲役になりがちな他天候パとはやや異なる運用の仕方ですね。スカーフを巻かずともSがあるキュウコンだからこその立ち回りと言えると思います。

そんな中xy・orasでは【ひでり】持ちの新ポケモンメガリザードンYが登場しました。
メガリザードンYは、キュウコンと同速で眼鏡キュウコン以上の火力を持ち、キュウコンより技範囲が広いとあって、その脅威のスペックに登場当時はキュウコンの立場が危ぶまれました。
しかし依然として強力な晴れエースがいない現状では、メガ枠の観点から全く別のポケモンである、との一般論に落ち着きました。(リザードンYは晴れ起動役であると同時に自身が晴れエースであるというのも確かな事実ですが)
キュウコンにとって第6世代は、リザードンYという比較対象が現れたことよりも、バシャーモファイアローの2匹に炎枠をほぼ占領されてしまったことの方が影響は大きかったのではないでしょうか。ヒードランエンテイウルガモスといった高スペックのポケモンの存在も気になります。特にヒードランとはクレセリアのペアとして枠を争うライバルとなります。(役割はまるで違いますが)


(少し追記)
…少し話が脱線します。
中には、環境の高速化や高種族値化が進んだ第6世代の環境にキュウコンはさすがについていけない、と語る人がいます。
それは半分事実です。いや、80%は事実でしょう。
bw・bw2でも辛い環境だったのに、xy・orasに入ってから、キュウコンを上から殴ることができるエースポケモンが増え、耐久の心許ないキュウコンは技を撃つこともなく出落ちすることも確かに増えました。
かと言って、物理偏重の環境では多少耐久に振ったところでたかが知れています。

しかし、本当についていけないのでしょうか?
確かにキュウコンで高レートを達成したという話はあまり聞きません。しかし、キュウコン入りでレート2000・2100を越えた構築が複数存在することも事実です。

思い出してみてください。
キュウコンと比較されるメガリザードンYのS種族値と役割を。
それぞれの耐久を。

メガポケモンと比較して、そこまで極端に劣っているでしょうか?
ほぼ全てにおいて勝っているメガリザードンYとの火力差も、実は絶望するほどの差はありません。
メガリザードンYのオバヒ:61717
キュウコンの眼鏡オバヒ:58353
撃ちわけできる珠オバヒでは50000強まで落ちますが、それも悪巧みで2倍補強できます。
サブウェポンについても当然似たような差が生じますが、上に同じです。

これだけの火力を供給しながらも、メガ枠を消費しません。
つまりメガガルーラを始めとした強力なメガポケモンと同時選出することができるのです。


…とまあ頑張って持ち上げてみても、辛いことには変わりなかったんですけどね。
珠じゃメガガルーラに確定取ることもできないので。
【対面厨パ】と呼ばれるようなパーティにも出すに出せなかったですし。

しかし、絶望するようなスペックではないと思っているのは事実です。
一般ポケでキュウコンの炎技並の高火力を出せるポケモンなんてポリゴンZの【眼鏡適応力さわぐ】とか、そういう最高峰のC持ってるポケモンくらいですしね。あとは眼鏡ニョロトノとか眼鏡ニンフィアとか。
これらのポケモンはレートでも実績のあるポケモン達です。
一芸があれば活躍できるのがポケモン
一芸を持ち、そういう特別な域にいるポケモンキュウコンであると、私はここに改めて記しておきたいと思います。(追記終了)


閑話休題、前述の通り炎タイプはとにかく枠争いが熾烈ですが、炎の高火力特殊アタッカーのみに絞ってもキュウコンにはライバルが多いです。
相手の水タイプに高い打点が持て、キュウコンに近い特殊炎火力が出せるポケモンキュウコンのライバルに当たります。つまりシャンデラウルガモスですね。育成論に移る前に、簡単にこの2匹との差別化点を考察したいと思います。


シャンデラに勝っている点】
・水タイプに対する抵抗(晴れにより等倍)
・耐性は少ないが弱点も少ない
・炎技の火力はごく僅かながら上回る(草技の火力は実は負ける)
・S種族値差が20ある
・特殊耐久(数字では勝るが実耐久の差はあまりない)
・高いSからの催眠術・金縛り(小技の数はゴーストであるシャンデラが勝る)
・イカサマが使える
・晴れフレアドライブによる物理もいける
・悪巧みによる受けポケ崩し性能が高い

ウルガモスに勝っている点】
・水タイプに対する抵抗(晴れにより等倍)
・4倍弱点がない、ステロによる割合ダメージが少ない
ファイアローに対して(申し訳程度に)強い
・炎技の火力は僅かに上回る
・草技の火力
・イカサマが使える
・催眠術や金縛りといった小技が多い
・晴れフレアドライブによる物理もいける
・瞬発力は蝶の舞よりも悪巧みが勝る


以上のことから、キュウコンに採用理由を見出したい時は
・とにかく特殊炎の圧倒的な火力が欲しい
・パーティ単位で特定の水タイプが重いが炎タイプを採用したい
・80〜99族の間に抜きたい仮想敵が存在する
・ゲンガーを始めとした霊・悪タイプに隙を作りたくない
カイリューなどステロが致命的なポケモンが既にパーティ内にいる
・岩石封じを安定行動にさせたくない
・パーティ単位でファイアローが重い
これらのことを強く意識していきたいところです。天候パが少ない現状では【ひでり】は自バフとしての役割くらいしかないのが少し悲しいですね。第5世代では天候特性というそれだけで採用理由足り得ました。

第5世代では対ウルガモス等に隙を作らないジュエルフレアドライブ型キュウコンもいました。他の炎特殊アタッカーと異なり物理でも一定の火力を供給できるのは強みですね。
しかし物理技の選択肢がほとんどなく、A種族値も76しかないので炎技以外の火力には到底期待できません。メタが進んだ環境中盤以降の地雷枠のような型でしょうか。


【珠エース型】
性格:おくびょう
特性:ひでり
持ち物:いのちのたま
個体値:cdが30のめざ地個体
努力値:c248s252 h4 b4
オーバーヒート/ソーラービーム/めざめるパワーじめん/わるだくみ

第6世代で恐らくスタンダードだった珠キュウコンです。
第6世代においては単純な所持率だと暑い岩が一番多かったみたいですが……前述の通り(晴れエース不在のため)晴れを+3ターン持続する旨みがないので、採用してる人がどんな意図で持たせてるのかは不明です。メガヘルガーとか葉緑素ポケモンをエースとして使ってたんですかね?リザYだと5ターンしか継続できないので確かに差別化にはなりますし、晴れエースがいるのであれば優先して持たせたい道具です。
※投稿後PGLを確認したら、終盤のシーズンでは所持してる持ち物は珠が一番多かったです(序盤は岩とボタン)。型が周知されたのか晴れパを使う人が減ったのかは不明ですが、まあ両方なんでしょうね。

この型はキュウコンの最大の特徴である【一般ポケモン最高の特殊炎火力】という長所を伸ばした型です。珠悪巧みにより半減程度の相手ならオーバーヒートで吹き飛ばせます。悪巧みを積む隙がなくとも珠オーバーヒートで受け出てくる無振りドラゴンのHPを半分持っていけるので、有利にサイクルを回すことができます。
技はこの4つで確定です。第7世代以降、もしかしたら大文字やサイコショック、他タイプのめざパを採用することがあるかもしれませんが、第6世代では大きなメリットはありませんでした。
ソーラービーム】は言わずもがな、キュウコンの採用理由に直結する技です。H4振りでも、よくいるB特化のウォッシュロトムハイドロポンプが超低乱数2発なので、多くの水タイプに強く出れます。
【オーバーヒート】はキュウコンの最大火力技として。悪巧みを積むので連打のきく【だいもんじ】を採用したいところですが…晴れと珠の補正が入るのに火力が足りません。具体的にはガブリアスはオーバーヒートだと超高乱数2発ですが、大文字だと確定3発になり繰り出しが安定してしまいます。その他H252振りグライオンボルトロス、ラッキーなど、オーバーヒートなら確定なのに大文字だと中乱数低乱数になるポケモンが数多く存在します。H252ヒートロトムも高乱数2発が確定3発になりますね。相手に予想外の火力を押しつけたりサイクルを崩壊させるという意味でもオーバーヒートを採用したいです。ランク下降は事前の悪巧みで相殺することもできるのでデメリットが軽減されることも大きいですね。
【めざめるパワー】は天敵のヒードラン対策。めざパ地面を持つことによって、例えば【ヘラクレセドラン】のような並びであれば1匹で壊滅させることができます。
【わるだくみ】はコンセプトであり、差別化点でもあり、遂行範囲を広げる意味でも確定です。珠であるならばフルアタにするのもありだとは思いますが、そもそも他の攻撃技を持っても大して範囲は広がりません。【みがわり】はオーバーヒートと致命的に相性が悪いので、採用するのであれば大文字身代わり型になるでしょうか。ラムを持たせたくなりますね。

性格は範囲を広げるための臆病。控えめでも中速域のポケモンを抜き去ることはできますが、調整したり準速を取ってる100族も多く、激戦区の100族最速個体同士であっても50%の勝負に出れる最速は切れません。また、天候を奪えば最速ドリュウズの上も取れます(この為、第5世代ではほとんどのキュウコンがこのラインまでSを振っていました)。相手の選出次第では受けループにも強く出れるため、確実にグライオンの上を取っておきたいというのもあります。ラッキーはランク+6晴れオバヒでほぼ全ての個体が確定1発で、D252振り個体ですら超高乱数1発で飛ばします。

キュウコン自体は比較的低スペック気味のポケモンですが、1ターン目から指数50000越えの火力を供給できる素早いポケモンが弱いわけはありませんよね。


【眼鏡型】
性格:おくびょう推奨
特性:ひでり
持ち物:こだわりメガネ
個体値:cd30のめざ地個体or5V
努力値:c248 s252 h4 b4
オーバーヒート/ソーラービーム/めざめるパワー地面/だいもんじ

何の変哲もない眼鏡型です。技は特に触れる余地はないでしょうか。第5世代では眠りターンのリセットがあったので【ねごと】も採用されていました。
性格は臆病推奨です。眼鏡晴れオバヒでh4振りメガガルーラが確定1発になります。その他にも珠悪巧み型と同様の理由で最速にしたいところです。
ポケモンにおける一般論で語るならば控えめHCベースの眼鏡型もありになると思いますが、キュウコンに関しては積極採用したくない調整です。中途半端なSラインでDが高く火力が一歩足りないので一見向いてそうな型ですが、ライバルの壁が高すぎます。
そもそもHC眼鏡型は何度も場に後出しし撃ち逃げすることで相手を崩すことを役割としています。
しかし、キュウコンとは比べ物にならないほど高い繰り出し性能と相手のサイクルに強制介入できる専用技マグマストームを有するヒードランや、優秀な耐性にメインウェポンの高い一貫性を持ち、すり抜けにより身代わり光の壁を恐れる必要のないシャンデラと比較し、HCキュウコンを後投げできる場面も採用するメリットもそう多くありません。
よって、初手から出て行き、試合の序盤から積極的に相手を崩していく最速眼鏡型がキュウコンには向いています。幸い火力だけは一級品ですし、ヒードランシャンデラとも無理なく差別化することが可能です。ちょっとSラインは低めなものの、臆病ラティオスの眼鏡龍星群以上の火力を供給できると考えれば、古くからのポケモントレーナーには伝わりやすいでしょうか。
晴れ眼鏡オバヒでH252サンダーを確1で、無振りギャラドスを確2で、HDボルトロスには連発することでオボン込みでも超高乱数で持っていくことができます。
無邪気ゲッコウガ(水)に至っては、半減にも関わらず中乱数1発で落ちます。

この型の欠点はキュウコンのセールスポイントである【ソーラービーム】がやや撃ちにくくなることです。
基礎ステータスの低さから炎技以外で拘ってしまうとガンガン起点にされてしまうので、選出の際は相手のエースをしっかりと意識して起点にされないような、されてもカバーできるような立ち回りが求められます。



【チョッキ型】
性格:ひかえめ
特性:ひでり
メイン技/ソーラービーム/めざめるパワー地面/@選択

第6世代において少数ながら見かけたチョッキキュウコンです。
チョッキの所持率は高くなかったようですが、チョッキらしく中火力程度の特殊アタッカーは正面から止めることができ、晴れオバヒでシャンデラ程度の火力は確保できているので個人的にはまずまず使いやすかったです。
H振りだけでは後投げには心許なかった耐久をチョッキでカバーし、数多くの特殊アタッカーと撃ちあえるようにした型になります。
発想の起点は「フェアリーに厚くしたいけどウォッシュロトムを自由にさせるのは癪だなあ」だったと思います。
メイン技の選択肢は【オーバーヒート】【だいもんじ】【かえんほうしゃ】、選択技としては【ニトロチャージ】【かえんほうしゃ】【サイコショック】【れんごく】などが挙げられるでしょうか。
数の少なさからかCラインもDラインもSラインもテンプレになるような調整が見つからなかったので、参考までに私が実際に使用していた個体を紹介します。ちなみに自信のある調整ではないどころか変更の余地は大有りです。(なら直せって?他のキュウコンが強くてさ…)
しかし、低スペック故にあちらを立てればこちらが立たずといった状態になりがちなのが頭を悩ませます。

努力値:H84-B20-C248-D96-S60
実数値:159-×-98-145-132-128
大文字/ソーラービーム/めざ地/オーバーヒート

HD…メガゲンガーのヘド爆2発+毒ダメ1回まで確定耐え
C…足りないのでぶっぱ、207-135スイクンソーラービームが76%の乱数2発
S…準速75族抜き
B…余り、一応意地ガブの逆鱗が低乱数

第6世代の特殊アタッカー代表としてメガゲンガーを意識した調整にしました。偶発対面なら相討ち以上に持っていくことができます。
一応一番参考にした方の記事では【シャドボ+ヘド爆+毒ダメ1回最高乱数2連切り耐え】で、後出しからの【ニトチャ+オバヒ】でメガゲンガーを狩れるようにしていましたが、私のパーティではゲンガーを重く見ていなかったので「相討ちにできればいいや、1回だけ後投げできればオバヒで持っていけるかもしれないしいいや」と思い【ニトロチャージ】は切りました。仮想敵というより、あくまで広範囲と撃ちあえる目安としての調整ですね。ゲンガーが重いパーティであるならばめざ地を切ってニトチャを採用すべきです。その場合は有名なチョッキエンテイなんかと似たような運用の仕方になるかと思います。
一応ここまで耐久に振ると臆病眼鏡ウォッシュロトムハイドロポンプが低乱数2発になります。その他の目安としては、無振りスイクンの熱湯は乱数6発に、珠霊獣ボルトロスの10万ボルトや眼鏡ライコウの10万ボルトがぴったり確定3発に、テンプレ調整のメガライボルトの10万ボルトが超超低乱数3発になることでしょうか。
準速75族抜きはメガヘラ意識です。メガヘラを意識するならば本来ならば最速個体まで抜いておきたいですが、そこまでSラインを上げるならばCSベースかキュウコンも臆病個体にした方がいいことから準速抜きに(妥協)しました。Sにあまり振らないとしても、少しの努力値で満たせるので準速70族抜きまでは振るべきですね。
ちなみにこのキュウコンではクレセリアが突破できないので、対ヘラクレセドランを任せるには力不足です。エルフドランならいけるんですけどね。

こうやって書くと活躍させるイメージも湧かないかと思いますが、特に(xy・orasにおける)レート1500〜1800前後だと炎タイプの処理をウォッシュロトムスイクン、トノラグなどの水タイプに依存してるパーティは多く、有利にサイクルを回せることは多かったです。チョッキも全く警戒されていないようでした(当たり前)。
その他喜んで出てくるクレセリアやドラゴン、バシャーモなどのケアを後続できっちりとしたいところです。マリルリに対するダメージがやや足りてないのが、運用していて非常に惜しかった点ですね。
ここまであえて触れなかった【れんごく】については、ドラゴンなどの後出しが見える状況は多いので、そういう有利対面時に撃つ技としては命中50%でもそう悪くないと思います。高スペックなポケモンではないため、そういったミドルリスク・ミドルリターンの技で打破できるシチュエーションがあるのであれば、採用を考えたい技です。



【毒みが型】
性格:おくびょう
特性:ひでり
持ち物:たべのこし
努力値:h228 d100 s180、もしくはS252残り耐久
かえんほうしゃ/みがわり/まもるorかなしばり/どくどく

古き良き【毒みがキュウコン】です。
私が第4世代〜第5世代で愛用していたキュウコンでもあります。
【毒みがしば】と【毒みがまも】は一長一短ですね。金縛りであれば有効打を1つしか持たない相手を嵌めることができます。2つ以上有効打を持っていても相手の特定の技を縛り攻撃範囲を狭めることで後続への交換を安定させることができます。守るであれば、キュウコンより遅い相手は毒殺も簡単になりますし、早い相手でも毒ダメージを稼いでからの交換が安定します。みがしばはその性質上、耐久ポケモンに対して絶大な力を発揮しますね。みがまもは相手の熾烈な攻撃を受け流すことができます。
Dに100振ることで晴れ下でスイクンの熱湯を身代わりが確定耐えしますが、必要性を感じなければ最速にしていいと思います。
特性は日照りです。相性を無視して数の多い水タイプの耐久ポケモンに対して強く出れるようになり、さらにドリュウズを縛れる点は魅力です。…と言うのが定説ですが、貰い火金縛り型であれば意外な炎タイプを起点にできるかもしれません。軍鶏、猿、シャンデリア、ハヤブサモスラ、XYドラゴンなど……当然型によりますが、貰い火キュウコンに等倍以上で通る技が1つしかないという炎ポケモンは意外と存在します。第4世代のテンプレ猿なんかは貰い火金縛りキュウコンの良い起点でした。もしかしたら第7世代において、キュウコンの特性を貰い火にした方が良い瞬間が訪れるかもしれません。
という考え方を、頭の片隅に置いて貰えれば幸いです。

ある程度Sがあり(わかりやすく受けられるため)交代を誘発しやすいポケモンの毒まも毒しばが弱いわけがないので、もしかしたら第7世代以降も最も変わらなく最も環境に左右されずに安定して動けるキュウコンの型かもしれません。
後続にはスカーフエースを差してもいいでしょうし、【無限グライオン】や【ねむねご】ポケモンで厄介なポケモンの毒殺ルートを構築してもいいと思います。



キュウコンにはここまで紹介した型の他に、対カバルドンドリュウズでの天候取り合戦を意識した【風船型】、電磁波や草タイプ・ゲンガーの催眠技を嫌って安定を求めた【ラム型】、逆に60%で爆アドを取りに行く【催眠術型】、特定のパーティをメタり受動的に積んでいく【弱点保険型】、一部のポケモンにはチョッキ以上に刺さり鬼火も持てるようになったり後続の起点を作ったりできると言えば強そうだけどガチ環境では一発芸の域を出ない【オバヒパワスワ型】など…器用貧乏な初代ポケモンらしく、中途半端に多彩な型があります。

そしてここまで読んで貰えればわかるように、良くも悪くもあらゆる道具や技を持てる可能性があります。

安定性を求めるのであれば【大文字/ソーラービーム/めざ氷/鬼火@気合の襷】も良いでしょう。2ウェポンで毒守をしてもいいかもしれません。死に際にガブリアスバシャーモに【つぶらなひとみ】を撃てるようにしても面白いと思います。

キュウコンはきっと第7世代においても“テンプレ”だとか“基本型”だとか、そういうものには無縁なポケモンだと思います。
ほとんどの型で炎技とソーラービームは持つでしょうが、それだけです。絶対的に安定して強い型は存在しなく、努力値振りも持ち物も残りの技も役割もパーティ構成から読み取ることはできません。
そして「ガブリアスバシャーモで上から潰せばいいや」と思われているのか、警戒されることも全くありません。
1発のオバヒでサイクルが壊れ、そのまま崩れるパーティも中にはありますし、ゲンガーに初手道連れされることもあまりありません。
ですが、だからこそ、ポケモンというメタゲームにおいて、優位に立てる可能性のあるポケモンだと思います。


フロンティア精神を忘れずに。